わが家の猫様にノミが湧いた。猫様のお腹をじっくりと観察すると、赤い粒がお腹の毛の間を掻い潜って移動しているのが見られる。ノミにかじられた猫様のお腹の皮膚は、ところどころ赤く炎症を起こして痛々しく感じられた。お腹を触られると痛いのだろうか?。お腹をさすると酷く嫌そうな視線をこちらに送る。

ノミ取りクシを初めて買った日

ノミ取りクシ

猫という生き物とのコミュニケーションの取り方が分からなかった当時の自分でさえ、目前の猫に異常事態が発生している事は空気で理解した。猫のお腹でうごめくノミを素手で捉える事は容易では無い。その歯がゆさは少年の頃、私の目の前を悠々と泳ぐ魚が釣れなかった記憶と同じだった。何とかしなければ・・・。そんな時、遠い昔、テレビで見たある番組の記憶が鮮明に脳裏に浮かび上がった。

その番組で見たものは一本の櫛(クシ)だった。ノミ、シラミ、寄生虫と共存していた過去の日本人たちの生活習慣を生々しくテレビは伝えた。その中で人間の頭部に寄生するシラミの話題があった。髪は女の命とも言われ、古き日本の女性が髪を切る事には相当な覚悟が必要だった言う。しかし、衛生状態の悪い環境下では、その長い髪はシラミにとって絶好の寄生場所だった。そこで、当時の女性は目の細かいクシを使ってシラミとその卵を取っていたというのだ。番組では、そのクシで髪に寄生したシラミとその卵をそぎ取る映像を放送した。子供心に「このクシは凄い!」。そのイメージだけが強く記憶の中に刻まれた。その記憶が蘇えった瞬間。私はホームセンターへと車を走らせた。そう、ノミと戦う最強の武器を仕入れるために。

ホームセンターにて

猫なんか飼った事も無ければ、猫ノミなんてそう簡単に湧かないと考えていた自分。そんなわけだから、ノミが取れる便利なクシなんて何処で売っているのかも知らなかった。しかし、ホームセンターへ行けば何とかなるのが平成だよ!。そんな気持ちで近所のホームセンターへ飛び込むと、待ってましたとばかりにノミ駆除コーナーの殺虫剤に紛れてノミ取りクシが販売されていた。その時の値段は千円前後だった。その値段が高いのか安いのか分からぬまま、ノミ取りクシを掴んでレジへ向かった。ちなみに私が購入したクシは下記写真と同様のもの(岡野 ONS 高級ノミ取り櫛 小)である。安くてコンパクトだったので購入したが、後に後悔する事になる。新規での購入でしたら柄付きタイプが絶対にオススメだ。

 

ところが、色々とノミ撲滅アイテムを書き連ねたメモがポケットから出て来たため、さらに、

  • ガムテープ
  • LEDライト
  • 中性石鹸

を追加購入。ガムテープはコロコロ代わりとして。またLEDライトは自作ノミ取りホイホイ用として購入した。お会計の為にレジに並んでいる間、ノミ取りクシを使いたくて使いたくてウズウズしていたがまるで昨日の事のようだ。今回、購入したノミ取りクシは安くて小さなタイプだったが、柄の付いたタイプの方がノミを獲る手間は少なくて済む。チョットした差ではあるが日々の手間を考えれば、多少、値段は高くなるが柄の付いたタイプをお奨めする。

ノミ取りクシ、使うでござる!

猫の為の冷却マット 一時休憩

ホームセンターから帰り、さっそくノミ取りクシを使う準備に入る。まずは、洗面器にぬるま湯を入れ、中性石鹸を混ぜ合わせる。水だけではノミが浮いてしまうので洗剤が必要なのだそうだ。猫のお肌を考えて、刺激の少ない中性石鹸が良いのだとか。白く濁った石鹸水を横に、猫をひざの上に乗せてセット完了!。いよいよ、猫の背中をクシで撫でてみた。

ゲッ!何コレ?驚き余って鼻水出た!

ノミの背中を軽くなでると、クシの歯の間にノミが引っ掛かっていた。かなりデカイノミが5匹。一匹捕まえるのに、あれほど苦労したノミが一撫でで5匹も獲れた。そのまま、石鹸水の中にクシを沈めるとノミが沈んで行くのが分かる。ノミ取りクシでの猫ノミ駆除作業は、原始的だが画期的だった。もう一度、クシを通すと更に5匹。更にもう一度クシを通すと更に5匹。何度やってもノミが取れた。もう、10回以上クシを通したので、既に50匹以上のノミが取れた事になる。

背中から始まり、お尻、お腹、手足、尻尾、頭と丁寧に何度もクシを通し続けた。全体的にクシを通してノミが居なくなるまで2時間必要だった。逆に妙な達成感があったので気分は充実していた。これで大丈夫、大丈夫。その夜は気持ちよく布団に入る事が出来た。

翌日・・・。

わが家の猫様の体の隅々までクシを通してノミ取りを完了した翌日。人間とは、もう一度チャレンジしてみたくなる生き物だ。帰宅後、軽く猫様の背中にクシを通してみると・・・5匹取れた・・・マジか?。

昨日と同様の準備をして、再度、猫様の体を万遍なくブラッシング。昨日駆除したはずのノミが復活したかのように獲れる。ノミを獲りながら、今日の猫様の行動に思いを巡らす。今日一日、私の部屋から一歩も出ていない筈。そこで2つの仮定が思い浮かんだ。

  1. 猫様のノミを獲り切れなかった可能性
  2. 部屋に生息するノミが猫に集まった可能性

この2点を考えれば、後者の可能性が濃厚だった。と言う事は、部屋全体に相当数のノミが生息している事になる。さらに、ノミが卵を産み孵化し成長するサイクルを考えて、初めて事の重大さが理解出来た。ノミとの戦いは、数日で終わるものでは無いという事に。事実、その後ノミ撲滅までに2ヶ月間もの時間を要する事になる。

猫のクシの通し方、通す順番、効率的なノミの搾取法など、ノミ取りクシ1本の使い方ですら奥が深い。それらの細かいお話は、2016年の夏までに書いて行こうと思う。



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