小学校の標準服がアルマーニ?

「お父さん、お客さんとなんの話をしていたの?。」

「アルマーニの話。」

「アルマーニって食べられるの?。」

「食べられないよ、サヨリちゃん。アルマーニってのはファッションブランドの名前だからね。エルメスとかビトンみたいなものかな?。」

「男同士、ファッションの話でそんなにエキサイト出来るものなの?。」

「それは無いね、サヨリちゃん。ファッションで熱く語る事はあり得ないよ。100年経ってもそんな事にはならないだろうね。お父さん達がエキサイトしていたのは、小学校の標準服がアルマーニになるって事だよ。」

「別にいいじゃ無いですか、制服のメーカーがどこだって。」

「そりゃそうなのだけれど、サヨリちゃん。小学校の標準服1セットで10万円ってキツくない?。」

「ボクには金銭感覚なんてありませんから理解不能です。」

「サヨリちゃんのちゅーるは、1本100円くらいのものだから、お父さんだって気軽に買って来れるよね。そのちゅーるをブランド会社作っちゃって、1本1000円のちゅーるしか買えなくなったとしたら?。」

「お父さんが困ります。」

「だよね。ちゅーるなら『我慢しなさい』という手があるのだけれど、小学校の標準服で負担が増えたらキビシイよね。子どもに『我慢しなさい』とも言えないしね。」

「でも、標準服をアルマーニで作ったら、お値段が高くなるのは最初から最後まで分かっていたのでしょう?。」

「幾ら何でもそれくらいの事なら小学生でも予測できるよ、サヨリちゃん。私立学校なら全然アリだけれども、公立学校がやると炎上するって。」

「だったら何で問題になってるの?。って、テレビで叩かれてますねぇ〜、校長先生。」

「ホントだね。別に叩かれなくてもいいのにね。何か自分が校長の間に、学校の歴史に残る事をしたかったんだろうね。そういう話は耳にするから。周りにしっかり相談してから始めれば良かったんだよ。もしかしたら、校長先生の定年が近いのかも。」

「そうですよね、お父さん。教頭先生とかPTAとかに相談してからでも遅くは無かったでしょうね。」

「まぁ、『学校の標準服をアルマーニにしたいです。』って案は100パーセント却下だろうとは思うけどね。お父さんなら瞬殺で却下だよ。なに言ってんのかな?、だわ。」

「昨日でしたっけ。給食の予算が足りなくて、給食のメニューが質素になったってテレビニュースで流れていましたからね。標準服に当てるお金があったら、給食費に使った方が建設的ですよね。」

「在校生は従来の標準服で、新入生はアルマーニという事で落ち着くみたいなのだけれど、来年度以降はどうするのかな?。」

「どうするのでしょうね?、お父さん。ところで、テレビでお話ししているのは教育委員会の人ですね。校長先生は説明しないの?。」

「いずれ公的な場で説明してくれると思うよ、サヨリちゃん。アルマーニの件は、校長先生が単独で決めたらしいから。まぁ、こんな事で大騒ぎにならないくらい、みんなが金銭的に豊かだったらいいのにね。1人の児童だけが、アルマーニの標準服を買えないレベルの話じゃ無いと思うよ。」

「お父さん、するっと、まるっと、にこやかに矛先を変えましたね。」

「あっそう。」

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