沖縄と煙草とお婆ちゃん

移動中の車で流れるラジオ放送で聞いたお話。ちょっといい話だったので記録しておきます。記憶があいまいですので、お話には多少のアレンジが加わっているものと思われます。予めご了承下さい。

沖縄県の人はのんびりとした時の中を生きています。人生の終焉を迎える老人もまた、自然の摂理として自らの死を受け止めるだけの大らかさを持っているようです。このお話は、末期がんで入院中のお婆ちゃんのお話です。

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愛しい人への想いが詰まった煙草

余命僅かなお婆ちゃん。ある日、入院先の病院から、息子さんにこんなお願いをしました。

「煙草を買って来て。」

お婆ちゃんは肺の病気。そして、煙草を吸う習慣はありません。息子さんも看護師さんも首をかしげていました。

ですが、他ならぬお婆ちゃんの頼み。息子さんは、煙草を買いに出かけました。その道中、ふと、ある考えが頭を過り、1箱だけのつもりが1カートンを買って病室に帰りました。

煙草をお婆ちゃんに手渡しながら、息子さんはこう尋ねたそうです。

「煙草は吸わないのに、どうして頼んだの?。」

そう尋ねる息子に、お婆ちゃんはこう答えました。

「手ぶらであっちには行けないさぁ~。」

お婆ちゃんの旦那さん。即ち、息子さんのお父さんは、早くに病気で他界したそうです。その後、お婆ちゃんは女手一つで息子さんを育てたそうです。

その若くして他界した旦那さんが大好きだった煙草。手ぶらでは会いには行けないと、息子さんにお土産を頼んだのです。その夜、お婆ちゃんは沢山の煙草をベットの枕元に置いて眠りに着きました。

そしてその翌日。

お婆ちゃんは、安らかに虹の橋を渡ったそうです。お土産の煙草を持って・・・。

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