猫とお兄ちゃん、1年半ぶりの再会

サヨリちゃんとずっと仲良くしていたお兄ちゃんが、一年半ぶりに帰って来ました。さて、久方ぶりに再会したお兄ちゃんへのサヨリちゃんの反応は?。

「お兄ちゃんだよ、サヨリちゃん。」

「・・・。」

「どうしたの?。お兄ちゃんの事、覚えていないの?。」

「・・・。」

「お兄ちゃんの事、忘れちゃったのかな?。初めましてからのスタートなのかな?。お尻を向けていないで、ちゃんとこっちを向きなさい。」

「・・・。」

「『あっしには、関わりのない事でござんす。』モード全開だね。木枯らし紋次郎ですか?。清々しいほどのシカトっぷりですな。あーーー、キャリーバッグへ逃げ込んじゃった。イカ耳になっちゃってるし。」

「・・・。」

「こっちにおいでよ、サヨ…。」

「さっきから、ごじょごじょと煩いですね、お父さん。その方が、何処のどなたなのかは知りませんが、ボクとコミュニケーションを図りたいのでしたら、面倒かも知れませんがキチンと手順を踏んでください。ボクをミクちゃん(同居犬)と同じにしないで下さい。ボクは犬ではありません、猫だ!。」

「うわァ〜、それ言う?。凹むよ、お兄ちゃん。お兄ちゃんの元気が、見る見る無くなって来たよ。この空気、いったいどうしてくれるの?。彼はキミのお兄ちゃんだ。」

「そんなの知りません。」

「なんだって、お兄ちゃん。帰るまでの間に何とか頑張って。二、三日で、1年半の穴埋めが出来るのかどうかは知らないけれど、サヨリちゃんも少しは努力してはくれないか?。お父さんよりもお兄ちゃんの方が付き合い長いでしょ。毎晩、一緒に寝てたでしょ?。今日のサヨリちゃんは、いけず過ぎますよ。そうそう、お兄ちゃんの通学バックの中で寝てた事もあったじゃ無い。」

「記憶にありません。」

「キミは、政治家か?。それとも官僚さんですか?。簡単に『記憶にありません。』という言葉を使うものではありません。バカがバレますよ。」

「お父さんがそこまで言うのですから、彼がボクのお兄ちゃんというのは信用に値します。ただ、今のところは前向きに検討するという事で勘弁して下さい。あと、ボクは忘れやすい動物です。お父さんと言えども長い間会わなければ、ボクは容赦なくお父さんを忘れますので気をつけて下さいね。」

「やっぱ、猫だな、いわゆる上書き保存やな。まぁ、お互いに頑張って。」

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あれから三日後、お兄ちゃん、旅立ちの日

「ゴロゴロゴロゴロ…。」

「おやおや、サヨリちゃん。お兄ちゃんとすっかり仲良くなったみたいだね。1年半のブランクも埋まったところで残念なのだけれど、お兄ちゃんは今から飛行機に乗って帰ってしまうよ。」

「ゴロゴロゴロゴロ…。次はいつ、お兄ちゃんと会えますか?。」

「来年のお正月の頃かな?、詳しい予定は知らんけど。」

「ボクは明後日頃には、お兄ちゃんの事を全てまるっと忘れてしまうかも知れません。ですが、お兄ちゃんの努力次第でボクの記憶が蘇る道もゼロではありません。今度はあった時も、今回と同じような行動を取ると思いますが、全力でボクを釣って下さい。ちゅ〜る一本で簡単に釣れますからご心配無く。」

「こいつ…トコトン猫だな。」

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