猫はあまり飼い主に対して反応しません。視線を合わせると目を逸らし、抱っこすると嫌そうな顔をするし、直ぐ寝るし。そもそも、猫は飼い主を他の人間と区別出来るのでしょうか?。2016年6月5日(日)放送、サイエンスZERO「ニャンとびっくり! 科学で探る ネコとヒトとの優しい関係」では、他人の声と飼い主の声が区別出来るのかを調べた実験を実施。その結果は、猫の飼い主が胸をほっと撫で下ろすものでした(笑)。

他人の声と飼い主の声が区別出来るのかを調べた実験

「えっ?」返事に困るキジトラ猫

「猫はどれだけ飼い主を分かっているのか?。」

武蔵野大学 齋藤慈子 講師がこの疑問に対して実験調査を行いました。今回の実験は、他人の声と飼い主の声が区別できているのか調べた実験です。

実験ルール

  • 猫の自宅で実験を行う
  • 飼い主さんの声を録音
  • 他人の声を録音(4人)
  • これらの声をPCを使って30秒おきに並べる
  • 最初の3人は他人の声、4人目に飼い主さんの声を並べる

馴化脱馴化法

この実験は馴化脱馴化法(じゅんかだつじゅんかほう)と呼ばれるもので、最初の3人の声で人間の声を馴れさせて、4人目の飼い主での反応を見るというものです。赤ちゃんや動物など、言葉が分かっているのかどうか分からない時に良く使われる実験だそうです。

同じような刺激を繰り返していると反応が弱まる現象を馴化と呼びます。その後「違う」と本人が分かっているカテゴリ(飼い主)の刺激が出るとそこで反応が戻る現象を脱馴化と呼びます。

最初の3人で馴化が起こり、4人目の飼い主の声で変化があれば、猫は飼い主の声を認識していると言えるとう実験。果たして結果はどうなのでしょうか?。

最初の実験の被験者、スーちゃんの反応が・・・無反応・・・メッチャ不安なるスタート(笑)。

この実験は、スーちゃんを加えて20匹の猫で行った結果、猫の反応をまとめて数値化したグラフを見ると、3人目まで猫の反応が減少し、飼い主の声で反応が戻るという結果に。従って、猫は飼い主の声を認識している。他人との声との区別が出来ているという結論になりました。

典型的な例としておたまちゃんが挙げられました。飼い主さんの声で顔を動かしたのです。犬ならば、声を掛ければ振り向くどころか飛んでやって来ます。ですが、猫の反応としてはこれでも御の字。猫に多くを期待してはならないのです(笑)。

猫は飼い主であっても明確な返事はしません!

ちゅーる休憩中(3本目)

この実験での猫の反応の多くは、頭を動かす、耳を動かすというもの。明確な反応として鳴いて返事をするという結果は僅か10%。20匹中2匹だけでした。この事から、猫は飼い主の声の区別は出来ているのに、飼い主に対して積極的に返事をしない事が分かりました。

わが家の猫様の場合、帰宅直後の反応が一番大きく、声を掛けると取りあえず鳴いて反応をしてくれています。家にはあまり居ないので分かりませんが、普段はどのような反応をするでしょう?。少し興味が湧きました。

どうして猫は、飼い主の声に積極的に反応しないの?

香箱座りしないキジトラ

武蔵野大学 齋藤慈子 講師のお話によると、猫はそもそも祖先種が単独性の生き物です。おそらくコミュニケーション自体が豊富な動物では無く、倉庫に納めた穀物をネズミから守る目的で猫と人間との共存が始まりました。猫がネズミを駆除してくれば良かったので、人間側としても猫の野性味を残したという事情があるのだとか。そこで人間との積極的なコミュニケーションをとれるような選抜などが行われなかった。従って猫は飼い主の声に積極的に反応しないそうです。

まぁ、いずれにせよ、一応、飼い主の声が他人とは区別出来るのが分かっただけでも御の字ですね(笑)。

過去の情報をネットで調べて見ると、

東京大学の齋藤慈子助教らの研究チームが、一般の家庭で飼育されている20匹のイエネコを対象におこなった調査によると、「ネコは飼い主と他人の声を区別していると考えられる」という。調査結果は2013年3月26日、「Animal Cognition」(電子版)に掲載された。

J-CASTニュース:「ネコは飼い主の声を聞き分ける」 東大調査に「確かに」「犬より律儀」の声より引用

このようなニュース記事が見つかりました。2013/3/28 19:09に更新された記事ですから、2013年にはこの実験はされていたのですね。まだまだ知らない猫の実験がありそうなので、コレを機会に腰を入れて調べて見ようと思いました。

猫は失業率の増加傾向にあり!今の猫は努力している

仔猫の写真 2016年5月4日 19

東京農業大学 太田光明 教授のお話によると、

「あるヨーロッパの研究者の話によると、猫は努力している」

のだそうです。たとえば、猫の「ニャー」という鳴き方は人間に向かって発する会話音なのだそうです。それは明らかに猫が努力した結果だと言われているそうです。

猫は元々、ネズミ捕りをして来たが、先進国ではその必要性が無くなった。簡単に言えば失業の危機に追い込まれた。その代わりに人のコンパニオンとして確固たる地域を築こうとそれなりの努力をしているらしいのだとか。

何年か先。近い将来、猫も犬と同じように名前を呼んだら返事をしてくれるようになるかも知れませんよね。新世代の猫たちに期待しましょう!。

ちなみに、猫は犬よりも聴覚が優れているので、小声で読んだ方が返事をしてくれる可能性が高いそうです。うちの子も、これからは小声で名前を呼ぼうと心に誓いました(笑)。


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