「スケッチブックに何を描くの?、お父さん。もしかして、ボクですか?。」
「ボクちゃんの絵も書いて欲しいの?。マインドマップを書こうと思って、スケッチブックを眺めているんだよ、サヨリちゃん。ちなみに、お父さんが使っているのはマルマン スケッチブック(172mm☓250mm)です。ちょうど手頃なサイズ感がお気に入り。」
「あぁ。お父さんが、お客さんに説明する時に書いているアレですね。新しいお仕事ですか?。」
「だったら良いのにねぇ~、サヨリちゃん。今回は、残念ながらそうじゃないんだよ。無料奉仕さ、所謂ひとつのボランティア活動。」
「でしたら、誰にマインドマップを書いているのでしょう?。」
「OIDENYAIさんだよ。」
「はぁ?、何で?。」
「イラッとしたから。」
「えっ?、何で?。」
「サヨリちゃんがモデルしている服とかあるでしょ?。それって、OIDENYAIさんのイメージを作家さんに伝えて作って貰っているらしいのね。それはそれで良いのだけれど、そのイメージの伝え方が言霊なんだよ。すなわち口頭。」
「それは無いですね。イラストなり設計図なりが無ければ、イメージ通りの作品なんて出来るはずがありませんよ。霊能者は別ですけれど。」
「そうだね、霊能者なら別だよね。全てを口頭で伝えるなんて、伝えられた側が困るってものでしょ。せめて、簡単な青写真は欲しいよね。絵なんて下手でも良いんだよ。先方さんがイメージさえ掴めればね。その段階で手を抜くのは『許すまじ』だと思うんだ。」
「確かに、メールの文章に主語が無い人ですから考えを改めて頂く必要性がありますね。」
「だから、『お父さんが作ってもらうのなら』という想定でマインドマップを書いてみたよ。お父さんなら、こうしてお願いします。」
「見せて、見せて。」
お父さんの改良版!マインドマップ
「お父さんの場合はこんな感じかな?。ちなみに、依頼案件は猫のハロウィンマントです。先日、事務局に届けてくれた商品の中にあったし、記事にも書いたから記憶が新しいと思うので、それを題材にしてみたよ。」
「あぁ、これはいつもと同じ手法ですね。」
「そうだね。書きながらイメージを湧かせて完成品に近づける書き方だよ。全ては、真ん中の『ハロウィン』からスタートするのだけれど、思考の手順が記録されているのだから、説明する時も楽なんだよね。この発想から次のコレがイメージされました的な根拠があるからね。その色、そのサイズ、その形状にした根拠は?。そんな事まで分かるのだから、霊能者じゃ無い人にだって、ある程度のイメージは伝わると思うよ。」
「そうですね。細かく書くほど意志は伝わり易いですよね。」
「そこから作り手さんからの質問だって出て来るというものだよ。打ち合わせの時間短縮にも繋がるから、僕は重宝してマインドマップを使っています。」
「ちなみにこのマインドマップには、どれくらいの時間を費やしたの?。」
「う~ん、小一時間かな?。1時間以上、僕は集中力が続かないから。」
「お父さんは、慣れているから簡単に書いちゃいますけれど、OIDENYAIさんにはハードルが高いとは思いませんか?。口頭で主語を言わない、メールでも主語を書かない人ですよ!。」
「別にそんな事は思いませんが、何か?。」
「いや、いや、そんな冷血アイスマンのような目で答えられても困るのですが。その目は怖いです。」
「そうなのかぁ~。お父さんは『死んだような目』って言われた事はあるのだけれど、冷血アイスマンって響きは初めて聞いたよ。いやぁ〜、逆に新鮮だったよ。どちらにしても、いい意味じゃない事だけは、よ〜く分かりました。」
「逆ギレしなくたって・・・(小声)。」
「という事で、OIDENYAIさん。何を作るにしても指示書だけは作ってあげて下さいね。その際、一緒にコンセプトや寸法・重量、そして金額なども明記しておくと、ショップページを作る時に楽だと思いますよ、知らんけど。」
「うわぁ~。OIDENYAIさん、お父さんはマジでイラッとしていますよ。こうなってしまっては、ボクにはどうする事も出来ません。お気の毒ですが、それなりに頑張って下さいにゃ。ご愁傷様です。」
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