主人公の背景描写が甘すぎた

お好み焼きを狙う猫(泥棒猫)
小説の話雑記・覚書き
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 まだまだ、書き込みが足りぬ……。

 ほかでもない、僕が書いている小説の主人公の話である。のんちゃんのブログ王シリーズの主人公は、飛川三縁ひかわさよりさんなのだけれど、趣味趣向に対する描写が少ない。それは常々思っていたのだが、大所帯になりすぎて、三縁への愛が足りなかったようである。それは、全体的に言えるのだけれど……。

 漫画好きとか、アニメ好きとか、そんな描写を盛り込んでいれば、使える単語の幅も広がっていたのに、そこまで気が回らずにここまで書いた。それが僕のミスである。オッツーの変身ベルトくらいやっときゃよかった(汗)

 昭和の世界では、共通認識が多くあった。松田聖子、ツッパリ、ヤンキー、アラレちゃん。私を甲子園に連れてって! こんなワードひとつでも、読者の脳内にイメージを湧かせることが可能だった。けれども今は、多様性の時代である。星の数ほどいる人気ユーチューバー。大量生産されるアニメーション。その全て把握することは難しい。てか、無理である(汗)

 誰もが知っているのであろう、ヒカキンチャンネルすら見たことないのだ。流行りのアニメも漫画も知らない僕だとて、たまたま見たアニメ「ダンダダン」の一話がとても面白かった。少年の大好きが、ギュッと詰まった一話だった。たぶんアマプラで続き、見るかもしれない。もうね……たまたまがなければ、僕は何もしらないのです。そんな僕も、太宰さんにはちょっぴり詳しくなりました(笑)

 そんな時代に〝スタンド〟というワードを使ってみる。イケっかなぁ~、どうやろう? 昨夜のエピソードで試してみたのだが……

 のんの顔を忍が睨む。この小さな体の何処から、この威圧感が出せるのだろう……忍の背中から、今にもスタンドが飛び出そうである。

 ご説明しよう(タイムボカン風)。スタンドとは、荒木飛呂彦原作「ジョジョの奇妙な冒険」第三部から登場する、超能力者のパワーを具現化した姿の総称である。人の形をしていたり、戦車の形をしていたり、その形状は様々で、漢字で表現すると〝幽波紋スタンド〟と表記する。イメージ的には、背中からぬっと、己の思念が出るような感じ。お好み焼きと戦うサヨリみたいな(汗)

 イメージはバッチリなのだけれど少し迷う。対抗馬として〝背後霊〟も試してみるが、それもなんだか違う気がする。背後霊はぬっと出ない。シャーマンキングの〝オーバーソウル〟でも良かったけれど、たぶん、スタンドの方がメジャーな気がした。その決定打は、みんな大好き〝銀魂〟だった。アニメ銀魂〝スタンド温泉篇〟で、「スっターンド!」と銀さんが連呼していたのだから、銀魂ファンとジョジョファンを足せば、この時代でもスタンドは使えるだろうよと、壮大な勘違いを起こしていたのだ。

 数年前、大学の講義でベジータの比喩が通用しなかった事例があった。時代も変わったものだな……そう思いながらも、僕の時間感覚もズレていた。そこで、スタンドの表記を〝闘気のチャクラ〟に差し替えた。チャクラはナルトでお馴染みだけれど、東洋医学でも使う言葉なのだから、伝わる幅も広がったと思う。

 話は変わるのだけれど、僕の周りの読書好きには、女子が圧倒的に多いことに気づいてしまった。そもそも、本を読む人がいたのに驚いた。その皆さまは、僕より少し世代が上のお姉さま。黙って話を聞いていると、宮部みゆき、東野圭吾……作家の名前がドンドン飛び出す。基本、ミステリー好きのようである。「最初の頃に出てきたのがねぇ~、最後に出るから読み返すのよぉ~。だから、これくらいの厚さが丁度いい」そう言って、単行本を差し出して見せる。これくらいの厚さ……というのは、300~400ページくらいの厚さである。僕も途中で忘れて読み返す場面が多々あった。自分で書く小説も、そのボリュームに押さえよう。そう思いながら

「太宰、貸してあげようか?」

 というと

「うーん、それは……ちょっとジャンルが違うかな?」

 やんわりとお断りされて我思う……それは、太宰に対する誤解だと。たぶん太宰の作品は、女の人の方が楽しんで読めると思う。男が読むと、とてもイタい!(汗)

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