「サヨリちゃん、あのご婦人とお知り合い?。」
「知りませんけど、なぜですか?。」
「いや〜、めっちゃ撫でられていたから知り合いかと思って。」
「何を今更、お父さん。ボクの外面の良さは知っているでしょう?。これでボクのファンが1人増えましたよ。にゃ、にゃ、にゃ。もはやここは、猫カフェですニャ。」
キジとら事務局は、たまに猫カフェ化する模様
「昨日、届いた懸垂マシーン。臭いがキツかったですよね、お父さん。」
「そうだねー、ドアを閉めきっていると頭がクラクラして来たよ。なので、事務局の扉を開放するよ、サヨリちゃん。」
「何だか凄いゲートが開くような言い回しですけれど、ただドアが開くだけじゃ無いですか。でも、ドアが開くとボクの世界も広がるのです。ニャルソック開始ですニャ。」
「そうだねー、サヨリちゃん。サヨリちゃんにとって、ドアの向こうは今流行りの異次元だよねー。という事で、首輪にリードをつけようねー。」
「マジっすか?。ボクは、リードの限界まで進みます。そして、外の世界を見守るのです。」
「何だか真剣な眼差しで国道を見ているね、サヨリちゃん。首を左右に振って忙しそうだね。何の監視をしているのかな?。ビルの上の人達の通行の邪魔にならないようにしていなさいよ。」
「分かってますよ、車だ、車だ!。車でぇ、車でぇ!。」
「うわぁ、迂闊に近づくと危ないぞ!。サヨリちゃんの行動は予測不能だぞ、気をつけろ!。」
「・・・。」
「何それ、めっちゃ頭を撫でられてるやん。」
「・・・。」
「行っちゃった。」
「行っちゃった。」
「ナデナデして行っちゃった。」
「ナデナデされて行っちゃった。」
「軽く猫カフェ状態が展開されたのだけれど、サヨリちゃんは社交的だね〜。」
「当然ですよ、お父さん。野良猫時代は媚びを売って生き抜いて来たボクですよ。あの程度のサービスはお手の物です。引っかからなかったのは、お父さんくらいのものですよ。にゃ、にゃ、にゃ。」
「そう言えば、今日もオヤツをいただいたよ。サヨリちゃんって、何気に人気者だよね。たまに羨ましく思うよ。」
「ああ言うのはボクの十八番ですからね。一掃の事、キジとら事務局を猫カフェにすればいいじゃ無いですか?。私、失敗しないので。」
「キミはドクターXですか?。それとも自信満々のキャバ嬢ですか?。サヨリちゃんは男の子だからホストかな。いづれにしても、お父さんはそんな気は無いから。今日はたまたま異次元の扉を開いただけだから。」
「ボクはキャバ嬢でもホストでもありませんよ、お父さん。どちらかと言えばオネエ寄りです。タマタマがありませんからね。」
「そっかぁ、あっち系だったね。」
「あっち系って何だよ?。」