老猫サヨリ、カリカリ復帰なるか?

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カリカリを食べる猫
うちの猫の話

───今日も鳴いてる…。

合間合間で愛猫の様子を事務所へ覗きに寄るのだけれど、このところ、愛猫サヨリが鳴いてる。ずっとである。あ”~!、あ”~!と、可愛くでは無く絶叫しているのだ。タマタマ無いのに発情でもしているの?、今までそんな事あったっけ?。そう、思うほどの大きな声である。

───お・ま・た。

こんな松嶋菜々子のコマーシャルが如くドアの外から声を掛ける。

重い鉄のドアを開いたその先で、僕の顔を見るなりウニャウニャと、サヨリは思いの丈をぶちまける。お前は拗れた彼女か?。どうやら、いつものミルクかご飯の催促のようである。野生の称号、四本の鋭い牙が全て抜けてからというもの、サヨリの食欲が尋常ではない。ちなみに猫の鋭い牙も犬歯と呼ぶ。文書に書くのがややこしいので、もはやニャン歯でも良い気もしている。

そんなサヨリは、僕の顔を見れば飯である。小さな頭をよく見ると、幾分、顔が膨よかに見える。それは、目の錯覚でも無いのだろう。ヒョイと抱き上げるとズッシリと地球の重力を感じた。幸せの重さであった。

今日は実験的に良き飯を買ってみました。

───カリカリである。

商品名称は、Sheba(シーバ)の香りのまぐろ味セレクション15歳以上。外はカリカリで中はクリーミーらしい。ひと箱で4つの味が楽しめる。お気に入ってくれるだろうか?。それともゴミになるのだろうか?。キャットフード選びはいつもギャンブル。それはアナタも同じでしょ?。

3年続いたお刺身生活から抜け出して、今ではパウチを食べてくれる。それはとても有り難い。これで物価高にも立ち向かえるというものだ。冬は良い、それで良い、幸せである。けれど、気温の上昇に伴いひとつの不安が頭から離れない。高温状態ではパウチが腐る。猫は食事を一度に食べない事がある。残しておいて後で食べる。そんな変な癖がある。そうなると食中毒が心配になる。

その点、乾燥しているカリカリなら安心なのだ。

せめて僕と一緒の時はパウチを食べて、ひとりでお留守番の間はカリカリで。それが理想のカタチだけれど、こればかりはやってみないと分からない。ご飯の催促が止まらぬ中、僕はカリカリをお皿に入れた。当たり前のように食べ始めた。

うそぉ~…。

───もっと早く気づけば良かった。

クンクンと匂いを嗅ぎながら最初はカリカリに警戒しながら、一粒食べると旗ペコ中枢のスイッチ入る。とは言え、老年である。んごんごカリカリの音も無く食べている。お皿とカリカリが奏でる和音が心地良い。そして5粒ほど残して僕を見上げる。あの目は「おかわり」のサインである。どうしようか少し悩む。全ての猫がそうなのかを僕は知らない。うちの猫だけなのかもしれない。

───猫なのにマーライオン。

いつもそう、いつだってそう。腹一杯カリカリを食べさせると全てをもどす。水を一気飲みし始めたら全てゲロり確定である。数年ぶりのカリカリである。もっとあげたいでも我慢。サヨリは僕の膝で爪を研ぎ「もっとおくれよ」アピールを繰り返す。すかさずミルクをサヨリに差し出す。カリカリの記憶は天に消え、サヨリはミルクに無我夢中───やっぱ…猫だな…。

この数年の間、サヨリはおじいちゃん猫そのものであった。寝て起きて、腹が膨らめばまた眠る。基本姿勢は動かない。その繰り返しの毎日であった。だから遊ぶなんて事はない。トイレハイどころか、夜の運動会が再会された試しもない。食っちゃ寝、食っちゃ寝、たまにトイレ。その繰り返し。こうやって、徐々に命の灯火が消えてゆくのだろう。それが僕らの避けられぬ現実であった。

ところがサヨリはニャン生の時計のネジを巻き戻し始める。眠る時間が短くなった。ずっと起きて僕にちょっかいを出し始めた。控えめに言って若返った。最初は嬉しかった、元気になったのだ、当たり前である。でも、少し鬱陶しい感じがし始めている。もう、僕にベタベタである。とは言え、元気なのは有り難い。この数日間の僕にとって、それの感覚は特にであった。

───散歩、行ってみる?。

もう、夜でも寒くない。

気分転換にサヨリと一緒に外を歩く。こいつ…歩くぞっ!。今までは、外に出てもボーッと眺めるだけだったのに、桜の道をガンガン歩く。力強ぇ~な、おい、お前。散歩のコース取りをサヨリに任せて着いていく。この道を選ぶのか…。サヨリは事務所に来た頃に辿ったルートを選んでいた。なぜ、そのルートを歩くのか?。その理由は知らないけれど、昔、歩いた道を歩く。

大丈夫、大丈夫、サヨリさんはまだイケる。

さすがに疲れたのだろう。立ち止まって抱っこの催促、その催促もウシジマ君くらいの激しさあった。つい、この間まで可愛いにはほど遠い疲れた目をしていたのに。

───今夜のサヨリは可愛いの目力あった。

ついでだから夜桜でも見て行こう。ポッケにカリカリも入ってる。休憩がてらにカリカリ食べよう。その前に、ハイ、チーズ。

猫のお花見(2023)

そっちからも見えているかい?。

今日もサヨリは元気です。ずっと食べられなかった、カリカリが食べられるようになりました。月の光が優しく僕らを包み込む。ずっと座っていたいのだけれど、これ、今日の記事ネタだから。行きはゆっくり、帰りはダッシュ。さらりと書いたら出来上がり。無事、更新時間に間に合ったとさ。

めでたし、めでたし(笑)。

桜と月(2023)

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