のんちゃんのブログ王〝025 エンドロール〟
025 エンドロール 友だちと、家族と、恋人と……夜の動物園は賑やかだ。 その人混みに溶け込むように、俺たちの向かう先はシロクマだった。それが、彼女の二度目のおねだりだったから。「一緒にシロクマさんが見たいです……あ、嫌なら……ごめんなさい……ホッキョクグマの水中トンネルで、シロクマさんが間近に見られて、肉球が……あ、そんなの嫌ですよね……ごめんなさい」 二度目のおねだりは、のんの生声。これはもう、二度目の初めてのおねだりだと俺は思った。「そんなのお安いご用です」 俺は心の中で叫んだ。一億回だって、喜んで! 白い雪に反射したイルミネーションの輝きが、クリスマスムードを盛り上げる。余程、シロクマ...