2024-06

畑の話

よつぼし苺の発芽を確認した……はず?

たぶんそう、きっとそう。 四粒まいたよつぼしの種。その二粒だけが発芽した……はず? 苺の発芽など見たことない僕である。自信を持って〝これが、よつぼしの芽ですのよ。ホホホホ……〟とは言えない。現段階で、この光景は憶測の範囲の話である。セミが鳴く頃になれば、この新芽も大きく育って、明確な答えも出るだろう。それは、2024年6月7日(金)の出来事。 金、土、日。 週末、畑に行く予定はなかった。週末は、悪天候の予報が出ていたからだ。雨の日は畑に行かない。それをオジャンにしてくれたのが、久々登場のワーちゃんである。リアルで顔を合わすのは数週間ぶりなのに、仕事を増やすとはこれ如何に? トマトの苗を渡された...
ブログ王スピンオフ

ツクヨのこと、どう思っているのかな?

午前零時のダイニング。 ドアを開くとオトンがいた。ニヤニヤしながら、ひとり寂しく缶ビールを飲んでいる。酒のつまみはイカの足。テーブルの上にビールの空き缶が二本あった。つまり、手にしているのが三本目。飲み過ぎだ……。 左手に持つスマホには、ツクヨの写真が表示されている。今年のハロウィン、仮面ライダー二号のコスプレ。ツクヨがオッツーの好みに合わせたのだろう。オッツーのベルトを腰に巻いて、ご満悦のよき笑顔である。オトンのスマホは、ツクヨちゃんの詰め合わせ。それを眺めて、夜遅くにニヤついていたというわけか……健気だ。「まだ起きていたのか? 受験勉強、頑張れよ」 す、すまん……そうじゃないんだ。のんへの...
ショート・ショート

悪魔の罠、大気圏再突入

───ピピピピピピ……!!! 大気圏再突入、警報機の悲鳴、PC画面の表示領域から語りかける宇宙飛行士。「ジャッキー!」 夫が死んでしまう───イザベラは絶叫した。画面に向かって、愛しい夫の名を叫ぶ。ジャッキーの横で新たな表示領域が展開した。そこに、総指揮官ジョーカーの姿が映し出される。「ジャッキーを助けて! 総指揮官」 イザベラはジョーカーに懇願した。「奥さん……申し訳ない。ジャッキーは有能な宇宙パイロットだった。我が国のために尽くしてくれた。そして、大切な我々の仲間だった……これから九十七秒後。大気圏再突入と共に、彼の宇宙船との通信は途絶える。上司として、友として、私からのお願いだ。彼に最後...
小説の話

オールA? 文体診断ロゴーンやってみた

去年の今頃、僕はショート・ショートを書いていた。いきなり小説なんて化け物なんか、書ける自信がなかったからだ。今の僕にはハードルが高い。だから、短い物語で練習しよう。ブログ王の構想を練りながら、短いお話を重ねれば、そのうち上手くもなるだろう。その延長線上に邂逅があった。 とはいえ、僕の人生プランに小説を書く予定など皆無である。だから、準備など何もない。右も左も分からない。相棒の力を借りながら、小説のヒントを弄まさぐりながら、僕はSNSの中でも模索していた。そこで知ったのが〝文体診断ロゴーン〟である。それは、己の文章を診断してくれるプログラム。頻繁に小説系アカで見かけるワードに、僕が興味を抱いたの...
雑談

ホオズキカメムシがサツマイモに(汗)

今年はカメムシ要注意! 去年の100倍くらい湧いている。 ペットボトルで作った捕獲器を手に持って畑の野菜を調査を開始。すると、ピーマンにホオズキカメムシが集たかっていた。え?……ピーマンなん? 僕の中でカメムシと言えば、いの一番にナスなのだけれど……三本あるナスにカメムシの姿が見られない。それって、今年のナスは美味くないってことだろか?  おい、不味いのか? うちのナスは不味いのか? ピーマンの隣の唐辛子でさえ、カメムシの姿はあるのに、それがとても不思議だった。 おい、お前。ちょっと来いや! いうーて、カメムシ呼んで尋問したい。小一時間尋問したい。うちのナス様に失礼じゃないか! って、お説教を...
ショート・ショート

白い猫

───僕は毎朝、電車の中で彼女を探す。 初めて彼女を見たのは高一だった。同じ時刻、同じ車両に彼女は乗っていた。名前も知らない彼女の姿。それを探すのが僕の楽しみになっていた。高3になった今でも続いている。見てるだけ。それで幸せ。もう、立派な変態さんだな……僕は。とはいえ、この生活も高校を卒業すれば終わってしまう。告ることすらできないだろう。でも、それでいい。あんなに可愛い彼女である。彼氏がいるのに決まってる……。 春休み、夏休み、冬休み。僕はそれが嫌いだった。だって、そうだろ? 何日も彼女の姿が見られない。高校最後の夏休み。窓越しで空が荒れ狂う。僕は二階の自室から、強風で流れる雲を眺めていた。今...
レビュー

釘も使わずパレットすのこを本棚に

辞書から始まり、小説、専門書、絵本、コミックスに至るまで。読者の方々から書籍をもらう。その中には、とある公園のパンフレットまで。そのすべてが、小説の肥やしにしてください。書き手冥利に尽きる贈り物に〝ありがとうございます〟の言葉しか僕は知らない。それが、まぁまぁのボリュームになれば、本棚の選択肢も視野に入れて、今日もサヨリは元気です(笑) とはいえ、本を並べる場所は重要である。理想は僕のデスクの上だ。その場所が鉄板であり、そこ以外に置くのなら段ボール箱の中と変わらない。だって、そうでしょ? 事務所にいるとき、僕はその方向しか見ていない。だったら、目の前に並べるのに決まってる。───でも、本棚はヤ...
畑の話

春じゃが(十勝こがね)収穫

十勝こがね……常連のみなさんは、この名前を覚えているだろうか? 二月二十七日(火)に植えたじゃがいもを。今日の昼休み、ようやくの収穫である(笑) 芽が出るまでに時間を要して気をもんだ。けれどもそれから、さして何をするでもなく順調に育った。そして収穫の時期を迎えたのだが……順調に雨が降る。じゃがいもを、掘ろうと思えば雨なのだ。その度に順延である。とっとと掘りたい次もある。軽くストレスを感じながらも、ようやく続いた三日晴れ。ようやく迎えた収穫まつり。じゃがいもの葉が、盛大にカメムシにやられてたけれど、本丸は土の中だから問題なしです(汗) 数時間前の話を記事にする時間の余裕もないのだけれど、今日は楽...
ブログ王スピンオフ

ツクヨの桃を召し上がれ

「お前もひとつ、選んでみるかい?」 じいちゃんの気まぐれがブランド商品を生み出した。 草刈り、摘果、袋掛け。五月に入ると親戚の桃畑が忙しい。昨今の人手不足と農家の高齢化問題とが相まって、中二になった俺にもお鉢が回る。日曜日なのに桃畑。脚立の上で桃の実を間引く。遊びに来ていたオッツーまでもが脚立の上で汗を流す。なんか……すまんな、オッツーよ。 オッツーが行くのなら、コイツが来ないワケがない。もれなくツクヨもついてくる。赤い長靴に麦わら帽子。一瞬で畑のアイドルの座を射止めたツクヨは、動物園や水族館にでも来たかのように、キャッキャと桃畑を満喫している。相も変わらず自由な奴じゃ。 そこで、じいちゃんが...
ショート・ショート

透明人間と呼ばれた男

目立たたない人がいる───あれ、いたの? な体質の人。オレもそんな人間だ。ただ違うのは、オレの存在が極端に認識されないことである。透明と言えば聞こえもよいけど、無味無臭な透明人間となれば話は変わる。 いつもそう、いつだってそう。オレの名が認識されても、そこにオレがいると認識されない。厄介なことに、その理由がオレにも分からない。気配を消しているワケじゃない。むしろ……その逆。だから話をややこしくさせてしまうのだ。仲間との会話に混ざって発言だって抜かりないのに、後になって「あれ、いたの?」とは些か悲しい思春期だった。 目立たないオレにだって友だちはいる。オレのクラス全員だと言っても過言じゃない。声...