アケミの説教
土曜日の夜、俺はゆきの部屋にいた。勿論、ふたりきりである。写真週刊誌が喜びそうな状況だけれど、フタを開ければ修羅場だった……。 「ア……アケミ?」 大きなテレビに映し出されたアケミの顔。ゆきはこのために、俺を呼び出したというワケか……。とはいえ……だ。アケミの重い表情が、これから始まるお説教を予感させた。ねぇ、アケミさん。オイラ、何か……しでかしましたっけ? 俺の挙動だって怪しくもなる。 「サヨちゃん、おひさ。単刀直入に訊くわね」 訊かないで……。 「アンタさぁ。のんちゃんと、どうなってるワケ? ゆきちゃんから話は聞いてるけど、バカなの? 何やってんの?」 そのことか……。 「アケミの言...