2024-09-22

ブログ王スピンオフ

太宰と、三島と、猫耳と。

うどんに並ぶ列の中、ツクヨはゆいから目を離さない。オッツーを取られてなるものか! そんな眼差しで睨んでいる。無論、ゆいにはその気がないのだが、ゆいから漂うお姉さんの魅力が、ツクヨの危機感を煽っていた。「あれをやるわよ!」 ツクヨの心境を察したアケミが、俺とオッツーに提案する。アケミは、ツクヨの意識を別のところへ向けようとしたのだ。俺たちはアケミの案に乗っかった。「じゃ、アケミ。俺たちの注文はいつもので頼むわ。ゲンちゃんにも、あれをやると伝えておいてな。オッツー、行こう───合体だ!」「了解!」 俺たちは、列を阿吽の呼吸で離脱すると、ゆきが懐かしげに手を振った。俺たちの会話が理解できない、のんと...