2025-01-16

小説始めました

今日もサヨリは元気です(笑)”020 タロウ”

020 タロウ「サヨリ兄さん。自分ちょっと、いいっすか? 放っとけないっす」 チョコは一目散に、木の根元へ駆け出しました。白い子犬の姿が見えます。ボクは帰りが気になったけれど、チョコを置いて帰れません。ボクもチョコの後を追いました。「そこのワンちゃん。何か心配事でもあるのかい? ウチはそういうの、放っておけない性分でね。事情を話してごらん。役に立てるかもしれないよ」 チョコの口調は、相手によって変化します。今の口調は、ボクと最初に言葉を交わした時の口調です。「別に……」 素っ気ない返答に、チョコは被せるように言いました。「いいからさ、話してみなよ。ウチは十四まで生きた猫だよ。そして、このお方が...