2025-04-22

小説始めました

後ろの席の飛川さん〝008 担任教師の落とし方〟

目の前で繰り広げられる、恋愛ドラマをボクは見た。 デートの誘いを直視するなど、最初で最後の見納めだ。その興奮が冷めやらぬうちに、午後の授業が終わってしまう……。 ボクの後ろの席では、五枚の入会届をニヤニヤ見つめる飛川ひかわさん。いかにも悪代官って顔をしている、悪い笑顔だ。 デートをキメた津島君は、その場で入会届にサインした。平岡君は、活動不参加を条件にサインした。 平岡君にサインをさせたのは、他でもなく津島君だ。結局のところ、ボクの出番はどこにもなかった。 午後の休憩時間で、ブログ王が三冊売れた。お客は男子のみである。広瀬さんとお近づきになれる。そのチャンスは、ブログ王だけある。きっと明日から...