2025-05-02

小説始めました

後ろの席の飛川さん〝012 体育館裏の正義の味方〟

───ゴールデンウィーク前日。 放課後の体育館裏で、ボクは三人の男子生徒に囲まれていた。辺りを見渡し、ボクは監視カメラを探すのだが……ない!「ようやく会えたね、黄瀬君。監視カメラがないのが残念だ。さぁ、お兄さんたちと遊ぼうよ」 三年生を意味する青いネームプレートに、忌まわしき過去の記憶が蘇る。───林 小五の二学期。ボクを登校拒否にまで追い込んだ、クラスメイトと同じ苗字に背筋が凍る。「三年一組の林です。小学校で弟がお世話になったようで、兄としてはお礼をしないと……でしょ?」 目の前で、不敵な笑みを浮かべる男こそ、ボクをいじめたクラスメイトの兄である。しかも一組、頭もキレる。 体育館裏の倉庫は、...