白い本棚
───今日、本日。 十二月一日(日)は、早川花音はやかわかのんの十九回目の誕生日である。朝早くから、放課後クラブのメンバーたちが、俺の家に集結し、さながら文化祭前夜のような騒ぎになっていた───もちろん、お誕生会の準備である。「おはよう、ツクヨっち。早起きして偉いぞっ!」「わたしのオッツーが来ましたわよぉ~!」 モーニング・オッツーを見るや否や、ツクヨのうれしさ爆発だ。その隣でゴシゴシと、忍がしきりに目を擦る。黙っちゃいるが、忍はとても眠そうだ。そんな忍に、俺は感謝の気持ちを言葉にした。「忍ちゃん。のんのために、朝早くからありがとな」「……お前もな」 俺に対する忍の塩対応は、二十四時間変わらな...