小説の話

小説の話

本も読めたし、桜も見たし、今宵は新作の投稿準備───

僕の読書は三冊ワンセット。先ずは文豪読破が先決で、その気持ちがとても強い。というのも……文豪の作品は削られるんですよ、僕のピュアな心を(笑) なんかねぇ~……重いっつーか、しんどいつーか。文豪が生きた時代には、人生の選択肢があまりにも少なくて、生きるか死ぬしかないようで。読んでいる僕としても、どんどん逃げ場を塞がれるような気分にもなるのです。苦悩と苦痛、ジレンマと地団駄じたんだ、嫉妬と裏切り。彼らの語彙力で追いつめられる気分たるや……。 二月と三月を費やして、せっせと読書に勤しんだけれど、積み本制覇には至らなく。そうこうしているうちに、明日から四月。つまり、明日から新作の投稿が始まるわけです。...
小説の話

今さらながら、読書を通して思うこと

本を読む……なかなかどうして、これが辛い。今だからこそ書けるのだけれど、昨年末。相棒からの書籍が山積みだった。未読の山にため息が漏れた。この冊数……僕の寿命が尽きぬうちに読めるのか? そんな不安が脳裏を掠める。 けれど、おざなりはできない。なおざりなどあり得ない。ブログを書いて、小説を書いて、本を読む。この道を歩むのなら、当然で、必然で、必須条件になるのだろう。にしても……読んでも読んでも本が減らないわけで。相棒に申し訳ねぇ~……そんな気持ちでいっぱいだった。 文庫本一冊あたり、早くても一ヶ月を要する僕である。興味が薄れた本は、当然のように年をまたぐ。カメよりも遅読な速度でテクテクと読み始めた...
小説の話

谷崎潤一郎の猫の描写が〝猫あるある〟の連続で。この人、めっちゃ猫好きじゃん!

夏目漱石は、一八六七年生まれって……慶応じゃね? 江戸じゃん! 夏目漱石の生まれ年が、大政奉還と坂本龍馬の近江屋おうみや事件と同年なのも、ついさっき判明して……こりゃぁ、読書どころでは済まないわ……。『通信簿、万年国語2』 これがキャッチフレーズの僕だけれど、社会科だって負けず劣らずで、まさかの江戸の響きにグフっとなった。 こんなことを調べ始めたのは、相棒からの小包が切っ掛けで、開封の儀の場には、同僚ワーちゃんが同席していた。相棒からの頼まれ物があったからだ。初めて見る開封の儀では、クリスマスプレゼントを開く幼子のように、ワーちゃんの好奇心の目がギラギラしている。「うわぁ~、ちゃんと区分してる...
小説の話

二月は読書月間(2025)

今日サヨを書き終えたので、次の執筆に入る前に、取りあえず充電します。新作は、まだ一行も書いていません(汗) プロットも、イメージも。頭の中にあるのだけれど、頭の中がスカスカで、何かを見れば思考がブレて、何かを読んでも思考がブレる。それは、当初からの課題でもありました。ブレないためには、それなりの知識というものが必要なのでしょう。 例えるのならトラックの荷台。荷物が整然とキッチリと収まっていれば、どこまで走っても荷崩れしません。ですが、隙間があればそうはいかない。僕の頭の中はそんな感じで、まだまだ外部からの影響を受けやすい。言い換えれば、伸びしろたっぷり雉虎きじとらさん。だから、本を読もうと思い...
小説の話

七福神のお菓子でエネチャージ!

───あら、可愛い。 先日、とあるブログの読者の方からお菓子をいただきました。銀座七福神と七福神あられ。そのパッケージに描かれた七福神のイラストだけで、ほっこりした気分になります。カレンダーは数量限定で貰えるそうで、本来の予定よりも早く購入されたそうです。ひと足早いクリスマスプレゼントに、うれしいやら、有り難いやら……書き手冥利みょうりに尽きるとは、このことです(笑) 愛猫サヨリが旅立ってからというもの、ブログの更新頻度は落ちているのに、せめて週に2,3本は……そう思いがらも、上手くことが運びません。なんだか、それが申し訳なくて。お礼と近況報告を兼ねて、この記事を書き始めました。 日々の更新を...
小説の話

読書と動画は攻めと受け

本を開いてふと思う。 読書ってのは、攻めだよなぁ……脳が攻めてなければ、まったく内容が頭に入らなくて。読書が不得手な僕にとって、本を開く瞬間の「読むぞっ!」の気合いは欠かせません。 読書を「攻め」と呼ぶのなら「受け」は動画が相応しい。映画、ドラマ、アニメーション。これら動画には、映像も声も音楽も、すべての要素が用意されていて、好みの女優さんとかアニメキャラが演じていれば、何時間でも受け切れます。それは幼少期から、動画に慣れたテレビっ子の強みでもあるのでしょう……鍛えた年期が違います。 つまり僕には、動画と同じように読書に対するトレーニングが必要なのです。だって、そうでしょ? 読書は優秀な睡眠薬...
小説の話

ゲシュタルト崩壊

同じような作業を繰り返すと、脳がバグってミスをする。たとえば、一桁の足し算をやり続けると、時間に比例してミスが増える。だんだんと、何がなんだか、ワケが分からなくなるものです。それをゲシュタルト崩壊というのだけれど、僕は学者さまでも何でもないただの愚民で。当たり前のように、ゲシュタルト崩壊の言葉を使うけど、どうやら、その使い方は間違いらしい。ウィキにそう書いてありました(汗) 話は変わるけれど、これまで書いた小説は、まだまだ修正作業が続いています。誤字脱字はさることながら、表記揺れ……これが僕には難儀でした。記事冒頭で使った「何」という、日常的な文字でさえ、「なに」と読むか「なん」と読むかで、漢...
小説の話

僕とサヨリに応援歌

───今日のお昼は、うどんを食うか? ラーメンか? それとも抜くか? そんな選択の連続が、日々の営みなのでしょう。その中には経験上、人生のターニングポイントと呼ばれる分岐点も含まれます。柄にもなく、無茶を承知で……僕が小説を書き始めたのも、知人からの連絡があったからです。その真実を知らなければ、僕は何も知らずに淡々と、出口の見えないトンネルの中で、ブログを書いたことでしょう。そして……サヨリ亡き後、このブログは存在意義をなくします。 自然消滅なのも当然の帰結で、そうなるはずの運命でした。人にも猫にも寿命があって、サヨリの年齢から換算すれば、それは遠い未来でもなくて。僕の頭も枯れてきて……何もな...
小説の話

猫が主役の物語、執筆状況の報告

この数日の冷え込みに、ついにカイロを買いました(汗) 写真は一昨年のサヨリですが、彼を主人公とした小説の、1話と最終話の原稿を相棒に送りました。ここだけが、飼い主視点の描写なのと、話が長いので書き終える必要性があったのです。だって、そうでしょ? 日にちを空けると雰囲気が変わってしまうので……これでようやく、落ち着いた気分になれました(笑) 進行状況として、全49話中、1話から6話と最終話を書いたところです。つまり、全体の7分の1というところの1万文字。このペース配分で考察すれば、7万文字から10万文字となるので、長編の括りになるのでしょう。 のんちゃんのブログ王の執筆をスタートしたのが、去年の...
小説の話

小説執筆、今後について

少し残った猫砂を同僚ワーちゃんに引き取ってもらい、猫のトイレを処分しました。愛された猫は、あの世で毛皮を着替えて飼い主の元へ戻るのだそうです。神様の気まぐれで、万が一、サヨリが事務所に帰ってきたら……その時、トイレが無かったら? そう思うと、トイレに猫砂を敷き詰めて、ずっと、そのままにしていました。サヨリがひょっこり帰ってくる……そんな現実などあり得ないのに、控えめに言っても、アホですな(汗) ぽっかりと空いた、サヨリのトイレがあった空間。ホゲーっと、そこを眺めていると、急にカレーが食べたくなったので、小説の続きを書きながら、コツコツとカレーを煮込みました。雉虎さん特製の無水カレーというやつで...
小説の話

小説とブログは楽しく書くのが理想的

ブログのアクセスとは不思議なものです。楽しんで書いた記事こそアクセスなんぞが跳ねちゃって。これまで書いた渾身こんしんの一本が、どれだけ不発に終わったことやら(汗) もうね、「これ、好きぃぃぃ!!!」な気分で書いた、勢いだけの、他愛もない記事ほど跳ねるのです。経験則として、そりゃそうなのだろうなと諦めもしています。 とはいえ、24時間縛りとなれば、それこそ、気力と体力と時間との戦いです。書けなきゃ死ぬの勢いで書きました。膝の上に愛猫を乗っけて、あたふたと、怒涛の如く、記事を書く日々が続きます。小説という未知の領域に、片足を突っ込んでからは、そりゃもう、僕の思考回路の中では、昭和の体育会系理論が優...
小説の話

書きかけのストーリー

2週間前の夜、サヨリが去った雨の夜。僕は小説の続きを書いていました。水曜日は〝飼い猫信長と野良猫家康〟の更新日だったので、サヨリを僕の隣で寝かしつけて、その続きを書きました。手を伸ばせばいつだって、小さな頭に手が届く。早くこれを書き終えて、大好きなちゅーるを食べようね(笑) そうやって、僕は執筆ゾーンに入りました。 とても静かな夜で、サヨリの寝息だけが聞こえていて、その寝息さえもが静かになって、ここで一息。さぁ、ちゅーるを食べようか?……僕の隣のサヨリには、もう呼吸する力さえありませんでした。いつもの可愛い寝顔そのままに、サヨリはこの世を去りました。ゼイゼイと息を荒げて苦しんだり、死に際に声を...
小説の話

主人公の背景描写が甘すぎた

まだまだ、書き込みが足りぬ……。 ほかでもない、僕が書いている小説の主人公の話である。のんちゃんのブログ王シリーズの主人公は、飛川三縁ひかわさよりさんなのだけれど、趣味趣向に対する描写が少ない。それは常々思っていたのだが、大所帯になりすぎて、三縁への愛が足りなかったようである。それは、全体的に言えるのだけれど……。 漫画好きとか、アニメ好きとか、そんな描写を盛り込んでいれば、使える単語の幅も広がっていたのに、そこまで気が回らずにここまで書いた。それが僕のミスである。オッツーの変身ベルトくらいやっときゃよかった(汗) 昭和の世界では、共通認識が多くあった。松田聖子、ツッパリ、ヤンキー、アラレちゃ...
小説の話

読書をすると眠くなる……

秋ですね。秋の夜長と言えば、虫の音と読書です。でもね、本を開くと眠くなるのです。どういうわけだか、とてもとても……グ~。 読書をすると脳が活発に働いて、そのうち脳の息が切れて、疲れて眠くなるのだとか。ラノベでは、そうでもなかったのに、太宰と三島が紡ぐ語彙ラッシュに、僕の脳がついていけない。特に三島由紀夫の睡眠効果は、睡眠薬に匹敵しているようで……読みながら寝落ちして。はっと目覚めて、また読んで。今日もサヨリは元気です(笑) 読書に対する体力が、人並み以下な僕だから、言葉の意味を考える手間暇たるや……これもまた、カレーでも食うかの如く、いくばくかでも脳が語彙を吸収すれば、いつかは眠くならなくなの...
小説の話

キャラ被り

三島由紀夫の金閣寺も、ようやく最終章(第十章)へ突入した。このまま読み進めれば、一時間のうちに読み終える。けれど、今日のブログを書いてない。ポメラを開いて頭こうべを垂れる。いつものように、書く内容すら決まってなくて、今日もサヨリは元気です(笑) 天から何かが降るのを待つと、激しい地響きと共に、太宰治がアイアンマンみたく降ってきた。今、僕の後ろの太宰治が右腕の拳を大地に突き立てて「さぁ、材料は揃ったぜ!」そう言わんばかりに、着地ポーズを決めている。───そっちの青葉君、うちの葉ようちゃんと似てないかい? 人間失格の主人公の大庭葉蔵おおばようぞうと、シークレットで執筆中のうちの主人公、青葉文人あお...
小説の話

今が一番若いから(笑)

魂をガッツリと削られた。太宰の〝人間失格〟に続いて、三島の〝金閣寺〟で道草をしている。どんなに遅読な僕だとて、そろそろ読み終えてよい頃なのに、三分の二の辺りでうろうろしている……おっぱいが金閣寺。その後で、主人公が金閣寺を燃やしちゃると決断した辺りでうろついて、今日もサヨリは元気です(笑) たくさん、夜のご飯も食べました───エラい! どうにもこうにも先に進めないのは、三島が語彙の魔術師だからだ。悪魔的と言ってもいいほどに、サラリと読み流すのがとても惜しい。美しい音韻の数々が、きっと何処かで使えるはずだ。なので最初から、基本中の基本の勉強法で金閣寺を読み進めた。 気になる言葉をノートに写し、意...
小説の話

怖えーわ、文豪

人間失格と金閣寺を読んどいてなぁ~。 現在執筆中の明晰夢の主人公が、作者の僕に宿題を出した。「これから、俺が読む設定なのだから、太宰と三島を読んどけよ」……と。君にとって、作者は神様じゃないの? まさか君が、そんなオーダーを出すなんて、それこそ、想定の範囲外じゃないか!(汗) とはいえ、書いてしまったものは取り消せなくて、今日もサヨリは元気です(笑) 二冊の本を取り寄せて、人間失格から読み始めた。理由は簡単、こっちの本が薄いから。それは、いつものことである。 ざっくり150ページならお手頃だよね。太宰先生のお噂は、友人からの二冊の本で、なんとなく理解している。いざとなったら、先生と同じように僕...
小説の話

読者だけに見える小説の世界

少し前。輪華りんかのイメージに沿った画像を、ネットから探して僕にくれた読者がいた。輪華りんかとは、僕の短編小説〝邂逅〟で、未来に転生したヒロインの名だ。華やかに輪廻転生を遂げる少女。その思いを込めて〝輪華〟と命名した。初めて手掛けた小説なだけに、彼女への思い入れも深い─── ネットを開けばAI時代。SNSやブログで、AIが生成した画像が毎日のように投稿される。現存する人物の画像に至っては、星の数ほど存在する。その中から読者が選んだ画像となれば、話の次元が大きく変わる。だって、そうでしょ? うちの子をイメージして選んでくれた画像なのだ。うれしいじゃん、作家冥利が天元突破してるじゃん(笑) 嫌でも...
小説の話

きょう何食べた?

〝フックをかける〟という言葉がある。ビジネストークで使う言葉らしいのだが、ブログや小説の世界では、読者に興味を惹かせるパワーワードの意味を持つ。お笑いなら〝つかみ〟といった感じだろうか? 話は変わるが、同僚ワーちゃんが猛烈にプッシュしている作品がある。それは「うさぎドロップ」と「きょう何食べた?」の二作品。プッシュされてから一年後。うさぎドロップを鑑賞した。けれど、きょう何食べた? を見ることはなかった。見るつもりがなかったからだ。「俺、BLは……」「旦那も同じこと言って、見てくれないのよねぇ。でも、そういうのじゃないから! Amazonプライムで見られるから!」「お前だって、トッケビ見てくれ...
小説の話

本屋に本が無かった日

久々に本屋に行くと、お目当ての本が何処にも無かった。 それは、よくある話である。でも、文豪と称される作家の作品なのですが? 誰もが知ってるタイトルですけど? それがとても、腑に落ちない。だって、そうでしょ? 三島と太宰だもの。いくら教養なき僕だとて、ふたりの名前だけなら知ってるよ。だからこそ、スーパーから〝かっぱえびせん〟が消滅したくらいの驚きだった───ホントに……無いの? きっと、何年も昔からそうなのだろう。本は商品、売れてナンボ。本を並べるスペースだって、店からすればタダじゃない。その事情も理解している。でも……無いの? あると信じていただけに、少しガッカリした気分になった。学生時代にズ...