全然、わかんねぇーよ! なんでこんなに割れるんだよぉー! もしかして、お前の仕業か?
ビデオを見た覚えもないのに……呪われたようにスイカが割れる。雨がなくてもパンパン割れた。裂けた外皮から覗かせる、真っ赤な果肉が血のようだ……ってか、未だに収穫ゼロなんですけれどぉ。
木曜日。今日もスイカが割れていた。パックリと開いた果肉の赤に、僕の中で何かが弾けた。───割っていいのは、割られる覚悟のあるやつだけじゃ! 割られる前に喰ってやる!

一等大きなスイカを採って、冷蔵庫の中で一晩寝かす。テレビから這い出すのが、貞子のお家芸だとしても、冷蔵庫の中には入れまい。ブラウン管とは違うのだ(笑)
とはいえ、されとて、大きいという理由だけで収穫したスイカである。食べられる保証など、どこにもない。いつもそう、いつだってそう……スイカを切る瞬間は、いつも怖い。実が白かったら、どうしよう……。
えい、やっ! っと、スイカを半分に切ってみると、いい感じの色合いだ。あれだけ水を切ったのに、毎日が灼熱地獄のはずなのに、赤い実は潤いに溢れ、実の表面には薄ら果汁が浮いていて、「さぁ、食ってくださいな!」そう言わんばかりの輝きだ。
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味の保証はできないけれど……これは絶対、食えるやつ! その妖艶なビジュアルに、根拠なき期待が膨らんだ。でも、今年のスイカには、何かが足りない……。
去年の記事を紐解けば、そこには懐かしい顔がある。その前の年も、さらに前の年にだって……収穫したスイカの隣には、必ずサヨリの姿があった。
このブログを卒業してから、とんと、顔を見せないけれど、あっちで元気にしているだろうか? ご機嫌さんなら、それでいい……。いつの日か、また逢おう。
スイカは夏の風物詩。夏休みの絵日記で描くスイカのように、それっぽく切って、猫のお皿に並べてみると、ちょいと塩味が増すような(汗) アニキのスイカよりも小ぶりだなぁ……。
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見た目は百点、お味はどうよ? 恐る恐る食ってみると、口の中で夏が広がった───あ、スイカじゃん!
見た目どおりの甘い甘いスイカであった。つまり、雰囲気で収穫してもなんとかなる……ということだ。もう、一個たりとも割らせやしない。遠慮しないで収穫しよう。
そんなぶらり散歩気分で、土曜日に三個のスイカを収穫して、お裾分けとして配ってしまった。スイカはまだある、問題ない。
「はい、どうぞ」
と、満面の笑みで渡したけれど、お味の方はどうなのか? そっちの方が問題だ(汗)

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