突然だけれど、うちの猫の自慢をしようじゃないか。
僕がブログを書いていると、サヨリは音もなく膝に乗る。こっちの都合なんてのは、お構いなしだ。長いカギ尻尾をブラブラさせて、そのまま眠ることもあれば、「父ちゃん腹減った!」と催促をしたり、わざとキーを叩く僕の腕の上に寝そべって、ブログを書くのを邪魔してみたり。文字どおりの猫なで声で、小さな頭をすり寄せたかと思えば、ひょいっと身をひるがえして、居場所をどこかに変えてみたり……そのつかみどころのなさに「やっぱ、猫だな……」と、苦笑い。
僕がサヨリの名を呼ぶと、ルンルンと尾を立てて、僕に近寄って来ることがあったりなかったり。「アアっ」と返事だけのこともあれば、ブンブンと尻尾だけで返事をしたり。それでいて、無視をすることなんて一度もなくて、パッとサヨリの前で大きく両手を広げれば、ピョコンと僕の胸にしがみつく。
その体温が、夏は直火かってくらい熱くて、冬はカイロのような温かさ……真冬はというと、ほぼほぼ僕の膝の上。喉を鳴らすゴロゴロが、すやすやの寝息に変わったら……。それはいつものことだけれど、時間と共にサヨリの重さが、太ももにずっしりときて、それに地球に重力があったことを思い出す……何はともあれ確定したのは、トイレに行けねぇ~って、ことである(汗)
猫は飼い主の気持ちを読むのだろうか? 無言の空気を読めるのか? まぁ、人間だもの。僕だって凹む日もある。そんな時には、いつでもそっと寄り添って、膝の上でゴロゴロと喉を鳴らせながら、サヨリは僕の顔を見上げている。理想の恋人ここにありってな感じだけれど、サヨリは甘えん坊のオス猫だ(汗)
かつて過去一、超猛烈に凹んだ時期があった。すると、サヨリが僕のほっぺに肉球を押し当てた。何度も何度も押し当てて「生きてっかぁ~」ってな感じで、元気づけているつもりなのだろう。その執拗な肉球タッチに、小さな頭を撫でながら、こいつ、猫か? と、正直思った。その後で、ちゅーるを咥えてきたのだけれど、そればかりはねぇ……遠慮した(汗)
話は変わるが、カギ尻尾を持つ猫は飼い主に幸運をもたらすという。それは、いわゆるひとつの迷信だけれど、サヨリはそれをやって見せた。サヨリが切っ掛けで書いたブログが、様々な人々を呼び寄せたのだ。ここは決して、人気猫ブログなんかじゃなくて、PV数だって微々たるものだけど、サヨリの愛され方たるや、銀河の果てまで飛んでゆけ~! ってくらいのラブビーム。どれくらいかって? そりゃもう「サヨリさんは、夏に弱いでしょ?」ってね。天国からの宅配便を受け取るくらい。こんなのホント、猫冥利、そして飼い主冥利に尽きるってものなのです。こんなに幸せな猫なんて、どこにもいない自負もある(笑)
昔から、夫婦関係は空気のようなっていうのだけれど、僕とサヨリの関係も空気のような関係で……そこにいるのが当たり前で。でも、その比喩の本質はそこではなくて……ほら、生物ってのは、空気がないと5分くらいで……ね。ってことで。
チリン、チリン、チリン……どこからか鈴の音が聞こえると、なんとなく、それとなく、サヨリが戻ってきたような。そんなことなどあるわけないのに……それだとて、それに期待をするのは罪なのか? なぁ、サヨリさん。今夜はね、お刺身なんぞを買ってきたよ。キミの好物のお刺身だ。半額だったから、奮発してお刺身の盛り合わせ。今夜は特別な夜だから───全部食え、僕が許す!(笑)
いつもの猫のお皿に、ゴージャスにお刺身を盛りつけて、お皿の前には、サヨリが映し出されたiPad……1年は、早いね。

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