地獄で拾ったお土産

桃の袋掛け
木曜日(雑談)

───木曜日は雑談の日

 二〇二四年六月十八日(火曜日)に桃の摘果と袋掛けが終わった。五月二日からのスタートだから、約一ヶ月半の道のりだった。今年は人手が少なかったのだが、去年と比較しても三日遅れでエンドです(笑)

 人手不足は理解している。でも、暇を持て余したコロナ禍とは事情が違う。僕の時間も限られている。悪いなと思いながらも作業時間をセーブした。つまり、一日あたり三時間以内での参加だった。やれるだけ手伝う気持ちの向こう側。僕は新たな技を獲得した。それは、エレガントで画期的で作業の速度を一気に早めた……それを実現させたのが100均の手袋だった。

 桃の摘果に必要なのは、瞬時に悪い子を見極める目である。それは、やっていれば誰にでもできる簡単なお仕事だ。それでも自信が持てない初年度は、摘果する手の動きが鈍い。これ、採ってもいいのかね? その気持がブレーキをかける。目に見えぬ不安が襲う。恐ろしくて摘めなくて、今日もサヨリは元気です(笑)

───これでいい、これで普通。ゆえに指摘されない。

 過去二度の経験が……つーよりも、過去二回の結果が自信を持たせた。「もうちょっと……」遠慮気味だけれど、心を悩ますクレームがなかったからだ。だから今年の摘果は、両の手が勝手に桃の実を摘んでくれた。淀みがなければ速度も上がる。詰んでいたのは袋掛けだ。

───あーーー! イライラする。

 僕は桃にアレルギーがあるらしくて、桃のうぶ毛がくっつくと、謎のカイカイに襲われる。首周りに付着すれば、それはもう生き地獄(汗) だから、そんなぶらり散歩気分なんかで挑めない。頭から足のつま先まで、アイアンマンスーツくらいの重装備。見た目が暑苦しいと言われても、それだけは譲れない。どっぷりと汗をかいた記憶がないほど、今年は気温が低かった。それは、神様からの細やかなギフトなのだろう。

 作業効率を重視すれば素手でやるのが最強なのだが、僕の場合は手袋なしで成立しない。この問題を打破すべく、初年度に見つけたのが100均の手袋だった。指の先にイボイボがあって超薄手。その薄さが袋の扱いに重宝したのだ。だって、そうでしょ? あれはレジ袋と同じだから。開かないんだよねぇ~袋が。それがイライラとストレスの元凶だ。けれども、100均の手袋も不完全。使い込むほど魔法が解ける。今回、大切な手袋を現場に忘れた日があった。仕方ないのでグローブタイプで対応した。それがよかった……簡単に袋が扱える。これ、ゴムが滑り止めになってイライラしない。これがよきニュース。悪いニュースは指の感覚が奪われること。

───袋掛けの最後のキメが決まらない。

 桃の袋がけは、袋をかけた後に細い針金をグイッと巻いて一個が終わる。けれど手袋が厚くて、そのグイッとが甘くなる。イライラ解消を取るか、それともグイッとを取るか。その翌日、僕は両方の利点を取った。右手はグローブ、左手は薄手。これが中々のスグレモノで、体感できるほどに作業効率の向上を実感した。たまに間違えて、左右逆な日もあった。けれど、それは大した問題でもなかった。桃の摘果作業において、これで僕の脳は開放された。手足を動かしながらの三時間。頭でブログを書いたり小説を書いたりすればいい。そこからは、ずっと俺のターンなのだから。五月はそれで乗り切れた。僕の首を締め付けたのは、六月に入ってからである。その原因を自分でも理解していた。疲労である。労働で金は貯まらず疲労は溜まる。これ必定!(笑)

───なんのせい? 年のせい……だ。

 頭の中に変な汁が出ているのだろう。作業中は割と思考がブンブン回る。夜になって落ち着いて、それをそのまま文字に起こす。それができない……頭が全然働かない。なんだろ? ストライキ? 頭がボーッとしてしまう。それでもブログは惰性で書けた。体験を書けばいい。事実をそのまま書けばいい。オチがあれば最高だ。

 問題は小説系である。書き始めると小説だもの。二千文字なんて軽く超える。そうなると……あれ? さっき、何を書いてたっけ? となってしまう。当然だけれど誤字脱字にも気づかない。読み返すと……何故だか増えてる誤字脱字。

───宇宙とは認識されて、初めてその存在が確定される。

 僕の脳が認識した瞬間、誤字が宇宙に誕生するのだ。そんな気にもなるほどに、何を書いてるのか分からない。それを通り抜けると、明るい未来なんて……見えやしない───これ、小説になってるの? 長い文章は早めに書くけど、それでも不安が押し寄せる。

───これ、ヤバくね?

 つーことで、相棒に泣きついた。だって、そうでしょ? 自分で完結なら普通に出すけど、リクエストとなれば話が別だ。そしてこれは、ブログ王と新作との重要なキーとなる───これって、変な文脈になってない? 今の僕はポンコツだ。だから、相棒に速攻で泣きつきましたさ。これは勇気ある撤退だ! そのために神様が僕に与えてくれた相棒だもの。だから、これは恥じゃない(汗) 

 相棒は気持ちよくチェック作業してくれた。これから体力を回復させて再考に取りかかる。兎にも角にもストックゼロの片羽飛行。だったらブログなんて休めばいいのに休む気ゼロで、相棒のお陰でようやく難を切り抜けられた。でも、悪いことばかりじゃない。追い込まれると拾い物もある。これはたぶん、友人が読みたかった話だろう。

───家康と信長コンビ

 僕が地獄で拾ったお土産である(笑)

コメント

  1. 神様が与えし相棒‼️
    うらやましいぜ٩( ᐛ )و

    • 自慢の相棒っす(笑)

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