「AIが小説を書くようになるんじゃね?」
ちょっとした話の流れで、AIの話題をユッキーが振った。
「今はAIが動画も作るからなぁ~。小説も、そうなるんだろうねぇ~。やりようによっては、儲かりそうだし……」
僕に気遣ったのだろうか? 刹那に「あっ……」みたいな声を出す。無意識に誰かの秘密をばらした人みたいに。こっちは、さほど気にしていないのに、やっちまったなぁ~的なリアクションに、ぷっと吹き出す僕である。
そもそもAIは、書き手だけの問題で読み手には無関係なことである。人間だろうと機械だろうと、面白い方が勝ちなのだ。AI作品が面白ければ、人の興味はそちらへ傾く。それが当然の帰結なのだから、四の五の言っても始まらない。そんな呑気なことが言えるのも、無名だけの特権よ(笑)
人類の歴史を振り返れば、加工食品だって、衣服だって。電化製品や自動車も……すべてがオートメーション化されていて、少人数の人員だけで、機械がカシャカシャと作ってしまう。讃岐うどんだって、どこかで機械の手が入っているもの。
燃料や電気を与えるだけで文句も言わずに的確に、機械は仕事をこなしてくれるのだ。人が管理してたポジションだって、もはやコンピュータに奪われた。収益を追求する経営側からすれば、願ったり叶ったりなのに決まってる。
知的財産である映画やアニメの世界だって、バリバリとCG導入に踏み切って、現実に存在しない人や動物がアクションをこなす。俳優業界や声優業界、はたまた、音楽業界の関係者ですらAIを脅威に感じているのだろう。脅威というより、むしろ強敵。その流れは出版業界だとて同様で、瞬時に小説を吐き出すAIを使わぬ手はどこにもない。経済活動という観点からすれば、それが自然の流れである。
話題を小説投稿サイトに移せば、どうやら運営側がユーザーの収益化に踏み切るらしく、久々にXのタイムラインを眺めると、AI小説が猛威を振るっているらしい。AI小説ランキングまで登場し、それに対して、悲鳴にも似た悲観的な言葉が並んでいた。
えー! そこまで? そんなに?
ターミネーターはリアルな人間を攻撃したけど、AIはネットで創作者の夢を奪い始めたようである。小説投稿サイトがX化するのなら、ルール無用のインプ稼ぎが爆増して……そりゃ荒れに荒れるだろう。Xから、僕が距離を置いた理由がそれなのだから。
個人ブログという、己の城のみで執筆している僕としては、浦島太郎になったような気分になった。きっと、助けたカメがロボットなんだ(汗) まぁ、常識的に考えて、AI小説がベストセラーになって、コミックになって、アニメになって、実写映像化までされていて……収益倍増、企業ウハウハ。この流れが加速するのは、火を見るよりも明らかだ。そしてだぶん、この数年のうちにそれが常識となるのだろう。問われるのは、AIに書かせる腕の方。
だ・か・ら?
このブログや小説を読んでくれる人がいればそれでいい。僕のスタンスは変わらない。ありがちな言葉を添えるなら、たとえそれが……ひとりでも(笑)
誰だって、ブログや小説をゼロから始める。そして、誰もがド素人。つまり、収益化さえしなければ、公開日記を書いているのと同じこと。そこに、ダメージなどゼロである。さりとて、少なからずの広告収益を得ていたら、後悔日記になっていたのに違いない。ブログ広告を引っぺがしたあの日の自分に、今更ながら感謝している。総じて、ここは平和で静かなものだ(笑)
かといって、AIを否定するのも妙な話だと思っている。ポメラやパソコンの力を借りて、僕は何かしらを書いている。昭和の文豪のように紙とペンだけならば、漢字は読めるぞ、だが、書けない! 想像しただけでゾッとする(汗)
今日、アニキからヘミングウェイの「老人と海」が5冊届いた。3種の翻訳本と、左右に原文と翻訳が並んでいる本と、原文の後に解説のような訳が書かれているもの。それと、源氏物語関係の書籍が5冊ある。本棚に2冊並んだ、夏目漱石の「こころ」と同じように、それぞれを「読み比べてみてね(笑)」ということだろう。こういうの、さらりと言えるところがカッケーんだ(笑)
さりとて、僕は英語も古文もさっぱりで……つーか、ページを開くと英文だけって、ガチなやつ。うん、分からん! その程度の僕である。どうのこうのと、AIに言える立場でもないわけですよ、実際(笑)
何はともあれ、取りあえず、老人と海。
一番薄い子から読んでみる(汗)

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