「さつまいもに水やりせんでええんか?」
先月、友人に二度ほど訊かれた。
さつまいもの蔓が活着してからは水を切る。僕は、今までそうしてきた。枯れたことは一度もなかった。ものの本にも、さつまいもに、あんま水はやらない方がいいじゃね? と書いてある。一般的には雨に任せる。だから、僕の経験と一般論で、
「水なんてやったことがない」
と答えたものの、この猛暑が気になって、友人の畑を覗いてみると……
こりゃいかん!
さつまいもの葉がぐったりしていた。とはいえ、お昼なら葉も萎れるだろう。けれども今は、朝8時。かなり弱っている葉の状態に、「水なんてやったことがない」と言った手前、責任めいたものも感じてしまう……俺、悪いこと言っちゃったかな? みたいな……。
ならば、友人に電話でもして「水、やっとけよ」で事足りるのだけれど、見ているとなんだか可哀そうになって、つい……出来心で、他人さまの畑に手を加えてしまった。よせばいいのに……僕は困ったおっさんだ(汗)
さてと、やりまっかぁ~……暑いけど。
全体的に雑草を抜いて蔓返しを施して、水を入れたジョロの先(先端のハスの実は解除済み)をマルチに突っ込んだ。お上品なことをしていては、畝に水が回らない。自分の畑だったら、その場でマルチを引っぺがす。今のままでは枯れてしまう。それくらいの危機感を感じていた。
まぁ、こんなもんかなぁ。
ひと通りの応急処置を施して、取りあえず友人へ連絡を取った。
「悪いけど、畑をいじったで。さつまいも、多分やけど水切れや」
すると、開口一発。
「昨日、大雨降ったやろ?」
そう……確かに昨夜、大雨が降った。
「あの程度でマルチの中に水は入らんで」
「なんで?」
葉っぱが雨粒を遮って、10分程度の激しい雨では水がマルチの中まで入れない。
「うちはマルチ張ってないから恵みの雨やけど、マルチ張ったらそうはいかんな。やから、農家は灌水チューブを使うやん? マルチの中に……」
「そうなん?」
「せやで」
勝手に畑をいじって逆鱗に触れると思いきや、友人にも大人の事情があったようで、畑に行けない日が続いていたようで、逆に感謝されて事なきを得た。あとのことは友人に任せればよいだろう。けれど、遠山の金さんのように「これにて一件落着」とは思えない。その後が、なんとなく気がかりだ。間違った対処で事態が悪化していたら大変だもの。
夕方になって、友人も畑を見たらしく「とてもキレイにしてくれてありがとう」との連絡が入った。まだ日も高かったので、性懲りもなく仕事帰りに友人の畑を覗いてみた。やっぱり、こういうことは自分の目で確認しないと。それも、余計なお節介なのだろうけど(汗)
あぁ、やっぱり水切れだったか……。
朝の萎れたさつまいもの葉は、夕方になると見違えるほど復活していた。

今年の夏は雨がない。それに加えてくもりも少ない。強い日差しのせいだろうか? スイカもプリンスメロンも花が咲かない。花が咲かないから実がつかない。早くもトマトが1本枯れた。ナスと里芋とゴーヤ以外は、全体的によろしくない。きゅうりは一本に仕立てたからだろうか? 摘心したのに頑張ってくれている。
「お宅はどうなん? うちはさっぱり……」
あちこちで、枯れた枯れたの声を聞く。
基本的に水がいらない野菜たちにも、たまには水をあげた方がよいかもしれない。なんてったって、雑草が葉を巻くような夏だもの……とはいえ、畑の水やりは自己責任でお願いします(汗)

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