熱中症には気をつけて

雑談
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 今年の夏は危険だ。

 なんつーか、命の危険を感じる暑さに、今日もサヨリは元気です(笑) アイキャッチに古い海の写真を使った。けれど、サヨリを海に連れて行くでさえ、はばかられる暑さが続く。どうなってんだよ? 僕らの地球は……。

 突然だけれど、先日の現場は修羅場だった。

 とあるビルの屋上での作業。いうーて、単純な軽作業。誰にでもできる簡単なお仕事。冬ならボチボチやれば終わるのだけど、この暑さでは話が変わる。ビルの屋上から外界を眺めながら我思う。人手不足は承知している。だが……どうして最強メンバーを揃えたの? こんなの令和のオールスーター戦に、王や長島やクロマティを揃えたようなもんじゃないか……。

 予想最高気温36度。参加メンバー四名のうちの三人が、人生レベル70オーパーの兵揃い。控えめに言っても、ここは天国にいちばん近い屋上なのは確かである。もうね、いつ誰かが昇天しても不思議じゃない。その条件は揃ってる。だって、そうでしょ? ポーカー手札の三枚がジョーカーだもの。どんな手役だって容易に作れる……地獄のロイヤル・ストレート・フラッシュだって夢じゃない。

 そして当日僕は知る。最悪にも、ジョーカーの全員が昔からの知り合いだ。こうなってしまうと始末に終えない。76、75、73……このクソ暑いスタジアムに召喚されしレジェンドたち。「まだまだ若いもんには……」と、休憩もせず互いに張り合っちゃって、こんなのブレーキが壊れた自動車じゃないか。

───体調に異変を感じたら、すぐに退場してください。

 この中じゃ、僕は最弱の下っ端なのだから、これが僕からの助け舟。それ以上は運否天賦で、本日も一日ご安全になのである(汗) この危機を突破する最良の方法はただひとつ。迅速に作業を終えて、早急に撤収すること。つまり、がんばれ俺! なのである。

 とはいえ、やっぱり年には敵わない。同窓会とか遠足のように楽しげだった口数も徐々に消え、一時間後に聞こえるのは鳩の鳴き声だけになった───ポッポッポ♪ 静かだ……みんなぁ~、生きてる? これから続く七時間。僕の心は不安しか知らない。それでも手を休められない。レジェンドたちは終始無言だ……。

 10時の休憩、お昼の食事……レジェンドたちは、休憩後になると息を吹き返す。ゾンビかよ? 夏の強風と日陰が幸いしたのも事実だけれど、黄色と黒は勇気のしるしを乗り切った世代は、伊東四朗のあんたがたタフマンだった。現場の水洗いを始めると、現場の気温が一気に下る。そこでようやく、今日は大丈夫な気分にもなる(笑) さぁ、これでお仕事も終わり。さぁ、みなさん。自分ちのクーラーの中で溜まった熱を放出しよう。なんかもう……ヤレヤレだ。

 畑の業火に三年ほど焼かれてきた僕だから、どうということなどないけれど、レジェントだちは10キロ痩せたような顔をしていた。夏はね、これからが本番だから。これからの疲れが蓄積されて疲労になるから。短距離走じゃないから、マラソンだから。帰りの車中でそれを伝えた帰り道。

「まだまだ俺は大丈夫や!」

 会社の若い衆に声を荒げるレジェンドの声。いつもそう、いつだってそう。レジェンドに僕の声は届かない(汗)

 この夏、僕の知り合いにも熱中症になった人が割と多い。仕事とか、スポーツとか、寝てただけとか。その原因は様々だ。そして、全員が口を揃える───まるで自覚がなかったと。

 幸いにも、僕は熱中症の経験がないのだが、なったかもしれない事が一度だけあった。遠い昔の二十二歳の時である。灼熱の現場で、僕は寒くて震えていた。時代は平成初期である。熱があろうとなかろうと、仕事に出るのが当たり前だった。三日ほど、ヒーヒー言いながら仕事して、四日目には復活していた。きっとこれが日射病なのだろうなと、後になって思うようになった。熱中症という言葉がない時代の話。

 当時と今とはで気温差が5度以上もある。それを知らない世代から見れば、今の気温が普通なのだろう。けれど、地球が確実に温暖化している。それを、身を以て感じている。たかだか30年。短期間に起こった地球の温度変化に、人間の進化は対応できない。つまり、根性論は通用しない。だから、休んだらいいんだよ。寝込んだりしたら逆に財布が痛むし。あれだ……救急車で運ばれて、病院で一泊したら2万くらい取られるらしい。だったら、僕ならお休みするよ。無理ができる時代でもないし。

 しっかり休んで、元気になってね(笑)

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