───土曜日はショート・ショート。だけど、満月だからスイカの話。
六月の満月は、ストロベリームーンと呼ばれている。苺のお月さまの日。昨日も雨が降ったから、水やりに行く必要はない。ゆっくりとした土曜日なんて久しぶり。読書をして過ごしましょう……とはならない。どうしても畑に行かねばならぬ理由があった……スイカの写真を撮ってない(汗) せっかくスイカの記事を書くのだ。スイカの写真は必須だろう。僕のスイカの成長を楽しみにしてくれる人もいて、今日もサヨリは元気です(笑) 天気予報では午後から雨。だから、午前中に畑に出向く。
───ほう。順調、順調!
去年の成功体験に味をしめて、今年は袋栽培をメインとした。スイカの砂袋栽培があるのだ。我流だけれど、あながち的外れでもないだろう。去年はキチンとスイカが採れた。袋の中身は、もみ殻堆肥ともみ殻をブレンドしたもの。だから、水はけはバッチリだ。配合は、去年と同じ6(堆肥):4(もみ殻)。5袋を土の中に埋め、実験用の1袋は地面に置いて様子を伺う。余った3本の苗は、空いた畝に植え付けた。さて……この中で、どれが一番成長したでしょう?
意外にも実験用だ。サヨリの猫砂袋で育てた苗が、もっとも順調に育っている。とはいえ、勝負は始まったばかり。どの苗が最終的に優勝するのか? 心の中で応援しているのは、猫砂の苗である。もしも、実験苗が勝利したなら、来年のスイカの未来はとても明るい。だって、そうでしょ? 連作問題、日照問題、植え付け場所。その他もろもろの問題から開放される。ぜひともトップで駆け抜けて欲しい。お願いだ(笑)
今年のスイカは、遠く離れた知人が最後に育てたスイカと同品種にした。知人のスイカを食べて、同じスイカを作ろうと考えたのだ。未経験な品種が故に、敷地面積が許す限りの保険の保険。あちこちに苗を植え付けた。自信がないから、今年は数で勝負なのである(汗) ちなみに同時進行で育てたシャリ娘は、先月の暴風で吹き飛ばされて今はない。
猫砂以外のスイカの成長も、思いの外悪くはない。たとえ小さくても蔓や葉に勢いを感じるからだ。雑草の中を突き進む個体だって、その根っこも袋の中。だから、去年のように雑草を抜いて失敗するなどありえない。見るたびに成長するスイカの姿に、少し期待が膨らんだ。
───芽が出ない、芽が出ない……。
そう言って、春にはドギマギしながら発芽を待った。ようやく発芽したのは五月の手前。今年のスイカは、三月から始めたミッションである。その種も発芽した。結果、スイカの苗は選べるほど手に入れた。この子らは、選抜チームのエリートたちだ。
猫砂袋の蔓の中、一番果が目に留まる。一年前のイメージが現実になった瞬間だ。グッジョブ! 俺! 大満足で柵の外から見渡せば、ため池に雨の花が咲いていた。
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