半額シールが貼られたメロンパンを見かけて、思わず涙が出てしまう夜……

半額シール
雑談
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 身長160センチ、64キロ、BMI25(肥満)

 そこから導き出される適正体重は、56.32キロである。ダイエットに、老いも若きも関係ない。その数値が、僕にとっての中肉中背のど真ん中。そしてこれが、そっくりそのまま今回の目標値となるのだが……人間ってのは、どうして横に育つかなぁ。せめて、10センチ縦に育てばいいのに。10センチだけでも天に視界が近づけば、見える世界が違っただろうに……。僕の上空20センチ。180センチからの視界からは、どんな世界が見えるのか? いつの日か、アニキにそれを問うてみたい。

 とはいえ、四の五のほざいても始まらず、骨延長手術でお馴染みのジャック・ハンマーでもあるまいし、嘆いたところで背は伸びず、これから20代の体重に戻すには、7.68キロもの減量……か。

 1月17日(土)、昼下がりのぽっちゃりさんが、うどんをすすって策を練る。このダイエットには期限があるのだ。わずか1ヶ月でやれるのか、おい!……と。結局、6キロ減の58キロでなんとかなったのだけれど、あの日の僕は知らずにいた。

 事の発端はスーツである。1ヶ月後、それを着たいがためのダイエット。このスーツはいただき物で、作ってくれた方への義理立ての意味がある。言い換えれば、新たなスーツを買うか買わないか。その瀬戸際で、やれるだけやってみよう。うどんで血糖値を爆上げしながら、そう考えていたわけだ。失敗すれば、新たなスーツを買えばいい。うまくいけば、めっけもの……そう考えているうちに……そろそろ、血糖値スパイクのお出ましだ……パトラッシュ、疲れたろう。僕も疲れたんだ。なんだかとても眠いんだ……じゃ、フランダースもリセットすっか……ごちそうさん(笑)

 そんなぶらり散歩気分で、この昼食を最後に24時間ファスティングに舵を切る。この断食には、大いなる意味がある。これが肝だと断言してもよいほどに。まずやるべきは、肝臓、腎臓、腸内環境のリセットなのだ。これをやると味覚が変わって、食が細くなるのは体験済みで、勢い余って36時間にったけれど、この数年の内でさえ、飯が喉を通ぬ出来事が何度もあった。だから、断食くらいならいつでもやれる。経験済だ、死しやしない。だから、パトラッシュ。なにひとつ不安がないんだ。

 趣味、ダイエット。特技、リバウンド。好きな食べ物、かりんとうと菓子パン全般、デカビタCとコカ・コーラ。フランダースの犬で普通に泣ける。58キロが僕の壁。自分の特性だって理解している。あとはやるだけ、それだけだった……。

 ダイエット開始から1週間後、期限付きのダイエットに本能と食習慣が牙をむく。それは予告なく、さりげなく。食欲の暴走が、僕の思考を支配する。薬物でも切れたかのように、無性に甘いものが欲しくなる。そして出会ってしまう、半額シールが貼られた菓子パンたちに。ピタリと時が止まったかのように、僕はその場にたたずんでしまう。「この悪魔めっ!」……この表現がピッタリだった。

「4キロも痩せたんだから、食べちゃえよ(笑)」

 悪魔がささやき、

「だめよ、だめだめ!(怒)」

 天使が止める。

 1万年もの古来より、食に関して人類はなにひとつ進化なんてしていない。狩猟民族ホモサピエンスとしての本能が、今こそが飢餓状態であると吠えている。目の前のカロリーを吸収しなければ……その本能に抗うが如く、僕は諭すように脳を騙す。

───辛いだろ? 食いたいよな? それもこれも、これから小説の糧になるかもよ。その気持ち、忘れちゃならねぇ……それに、背中でふたりが見てるから。スーツがお役目を果たしたら、そしたら、焼肉キングで豪遊しよう。そうだ スシロー、行こう!

 〝そうだ 京都、行こう〟の軽いノリで、僕は脳を欺いた。

 来月、豪遊、カウンターを回る皿と小説の糧。そして、背中のふたり……。天使と悪魔のアルマゲドンに僕は言う。失敗は選択肢にはない!……のだと。その英断に、「勝ったぞ、グレース!」目頭だって熱くなる。それ以降、夜のスーパーを鬼門(出禁)とした。魅惑の半額シールを見てはいけない……きっと、その場で祟られる(汗) あまつさえ、僕の背中に遠いふたりの目があるのだよ。メロンパンナちゃんの誘惑に負けちゃだめ。

 そう……今回のダイエットは、友とアニキの力を借りている。これが僕の秘策でもある。やってやれない道理はない。失敗すれば、お前の気持ちはその程度。証拠の写真は割愛すれど、このブログはリアルな知人だって読んでいる。だから、盛ることもできなければ、嘘もご法度。ありのままを書くしかない。だから、これまで温存していたネタでもあった。痩せてもないのに痩せただなんて、僕の立場じゃ書けやしないよ(汗)

 3月14日(土)。ダイエット開始から、ふた月が過ぎようとしている。夕食直後の体重は、58キロ。友とアニキ、そして僕。三人共闘のオペレーションは、城門突破まで〝P&G さらさ洗剤ジェル つめかえ超ジャンボサイズ〟と同じ、1.68キログラムなのだけれど、この城門は、やさしさじゃなくて───僕の腹の肉でできている。幾度も僕をリバウンドさせた、難攻不落の肉の壁。とはいえ、乗り掛かった舟だし、体調もすこぶるよいし、お昼に眠くならないし……腹の肉だけなんとかしたい。

 つーことで、これまで実践した3つ秘策について、次回から書いてみようと思う……と、御大層に語っているのけれど、これって僕個人の感想ですよ(笑)

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