のんちゃんのブログ王

のんちゃんのブログ王 全25話

───いつか、あなたの小説が読んでみたいの……無理を言って、ごめんなさい。忘れてね……。

 彼女は俺のブログの読者であった。顔も知らない、声も知らない。文字を介した交流から6度目の秋。その言葉に心臓が揺れた。ブロガーに小説が書けるのだろうか? それは、今でも心の中でくすぶっている。

『のんちゃんのブログ王』プロローグ冒頭より