土曜日(ショート・ショート)

4月31日

目覚めてすぐにスマホを開く。SNSとメールチェック。それが朝のルーティーン。昨夜は飲みすぎたのだろう……どうも頭がボーっとしている。はっきりとしない意識の中で、いつものように顔を洗い、いつものように歯を磨き、いつものようにスーツに着替える。朝食はコンビニであんパンでも食えばいい……。 ───ラッキー! 誰もいない。  最初の異変に気付いたのは、マンションのエレベーターの中だった……どういうわけだか誰もいない。覚えてる。昨日は4月30日だったはず。そして、火曜日はレビューの日。今日が何日であろうとも、水曜日に決まってる……なのにエレベーターには僕ひとり。もしかして……今日って祝日? それとも、ゴ...
金曜日(小説の話)

小説って、ナンボくれる?

金曜日は小説の話。 ───小説を書いています。  それを他人に喋らない。仲良しにも語らない。小説を書く行為に共感する人など見たことないからだ。僕の身の周りは、そんなふうにできている。読む本は漫画だけ! そんな世界で生きてきた。だから、無理して話す必要性すら感じない。だから、これからもそうだろう。僕が小説を書き始めたからつーたって、読書家の友だちが降って湧いたりしないのだ。 ───ネットで面白いの見つけた!  つーて。それが、たまたま自分の小説だとしても、ニヤリと笑って終わるだろう。それくらいが居心地よくて、今日もサヨリは元気です(笑)  そんな僕でも、現状を伝えた人物はいる。その理由は単純で、...
木曜日(雑談)

よつぼし苺の初収穫(2024)

木曜日は雑談の日。  二日連続で雨が続いた……。  雨が降ろうが槍が降ろうが、バディの日なので畑に行く予定はなかった……そんなにバディは甘くなくて、今日もサヨリは元気です(笑)  二日も降り続いた雨である。水やりする必要はない。でも、今日は行かねばならぬワケがある。だってそうでしょ? お天道様が許しても、アスパラガスが許してくれない。アスパラだけでも収穫せねば! そんなぶらり途中下車の旅気分で、アスパラガスを収穫する。その後で、畑のアルソックを僕は始める。せっかく来たのだから時間が許す限り見ておこう……。  トウモロコシの苗は20本。残り10本もいずれ出るだろう。スイカ、ヨシ! 玉ねぎ、ヨシ!...
満月だからスイカの話

スイカの発芽を確認(2024)

水曜日は猫の話だけど、今宵は、満月だからスイカの話。ちなみに、四月の満月はピンクムーンと呼ばれています。  種をまけども芽が出ない。時期をずらし、場所をずらし、気持ちを込めて、気合いを入れて。結構な数を仕込んでも、スイカの芽が全然出なくて、今日もサヨリは元気です(笑)  もうね、スイカの種……死んじゃった? 冷蔵庫に入れてたのが悪かった? もうね、マダオの種と間違った? そんな不安になるほど芽が出ない。そうこうしている間に、どれがどの種のポットなのかも分からなくなった。まぁ……それは、きちんと名札を付けなかった僕のミスだけれど〝これはスイカの双葉ですよ〟その確信が持てないのだ。きゅうりとプリン...
火曜日(レビュー)

9月から放置したさつまいもは甘い

火曜日はレビューの日。  さつまいもの芽出しは難しい。だから数で勝負する。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるというヤツで、今日もサヨリは元気です(笑)  9月の収穫で形の悪いのや小さなさつまいも。それは、畑のもみがらの中に埋めて越冬させた。畑での冬越しは初の試み。そして一昨年の秋、わちゃわちゃ友人と計画していたことでもある。だから、それを実行に移していたのだ。  「さぁ~て……どうですかぁ?」  4月に入ってもみ殻を漁ると、さつまいもから小さな発芽を確認できた。この調子ならイケる……はず? 一緒にもみ殻に埋めたいも蔓は、ものの見事に消滅していた。不思議なくらい跡形もなくいも蔓だけが消えていた……なんで...
月曜日(畑の話)

トウモロコシの発芽を確認(2024)

月曜日は畑の話。  三月にセルトレイにトウモロコシの種をまいた。品種はいつものゴールドラッシュ。景気よさげなネーミングと、採りたてを生で頬張る楽しみが魅力である。真夏の畑で汗を流す。その後、もぎたてのトウモロコシを生でかじる至福の時。黄色いつぶつぶから甘いジュースが口の中で弾け飛ぶ───甘めぇ~! 一度でもその快感を味わえば、これ以外の選択肢はないだろう。だから、今年もゴールドラッシュ!  いつもそう、いつだってそう。世の中は予定どおりに進まない。待てど暮らせどゴールドラッシュの芽が出ない。おかしいなぁ~……まきどきは3月からなのに。きっと気温が足りなかったのだろう。一向に発芽する気配がない。...
日曜日(ブログ王スピンオフ)

ゆい、初めてのホラ貝

中二の春。  のんとゆいは、二年でも同じクラスになった。それは偶然なのか? それとも、不登校だったゆいへ学校側からの配慮なのか? それは誰にも分からない。けれど、のんと同じクラスにゆいはとても喜んだ。 「またウチら同じクラスだね。よろしくね、のんちゃん」  ゆいの笑顔が止まらない。 「ほんとだねぇ。よろしくねぇ、ゆいちゃん」  のんも目を細めて笑みを返す。  一学期最初の席順は出席番号順であった。視力が弱いのんの席は、いつもと同じく教壇の前である。休憩時間になると、ゆいはのんの席で話しをする。お昼はのんと一緒に弁当を食べる。このスタイルは中一時代と同じまま。それがゆいにはうれしくてたまらなかっ...
土曜日(ショート・ショート)

マロカン(参)

(小五郎ちゃんが、小五郎ちゃんが、小五郎ちゃんが……)  恵子の向かう先は厚い雲で覆われてた。小さな雨粒が恵子の頬を叩き、やがて土砂降りへと姿を変えた。それでも恵子は突き進む。小田切が務める交番を目指して。  先代から受け継いだ食堂は、交番勤務の警察官御用達の店だった。恵子の祖父、洋三の時代には警察官が制服のままで食事を取るなどしばしばだ。時には交番へ出前を運ぶことも。それは、飲食業を営む洋三とっても好都合であった。面倒事を避けられるのだから。  いつしかそれが、交番の慣習となり、非番の若い独身警官は洋平の店で食事を取った。つまり、小田切と恵子は馴染みなのだ。恵子が小田切を頼るのも当然である。...
金曜日(小説の話)

小説は人が増えると難しい(汗)

金曜日は小説の話。  文章で熱量が出せるのか? 畳みかけるような勢い。そんな表現が可能なのか? 出せるものなら出してみたい。ブログ王では大人しく書いたけれど、今回は熱を帯びた物語を書きたくて、今日もサヨリは元気です(笑)日々、それを考えているのだけれど、その答えが見つからない。そもそも設定からして無理ゲーなのだ。うん、困った(汗)  極端なセリフ回しとパワーワード。そんなキャラ付けも試してみた。それは相棒へも打診している。でも、何かが多くて、何かが足りない。そんな登場人物が、頭の中で10名ほど動き回っている。各場面のビジョンは映像になるのだけれど、それらが一斉に話す場面を文字にするのが難しい。...
木曜日(雑談)

昨夜の地震について

───木曜日は雑談の日。  2024年4月17日23時14分ごろ。豊後水道で最大震度6弱の地震が発生しました。この地震で被害に遭われた皆様にはお見舞い申し上げます。四国地方で発生した大きな地震ということもあり、僕へご心配のご連絡をくださいました皆様。ありがとうございました。こちらは、大きな揺れを感じることもなく、僕もサヨリも元気で過ごせています。とはいえ、市からの緊急放送で「巨大地震が……」というワードは初めての経験であり、仕事帰りで何の情報もないまま、地震の到達を待つだけの状況でした。ご心配をおかけした皆様へ、ご報告も兼ねて昨夜の状況を記録として残します。  地震発生の5分ほど前。仕事を終え...
水曜日(猫の話)

猫を初めて目撃した農夫の証言

───水曜日は猫の話。  この文献はUMA(未確認生物)を目撃した、とある農夫の貴重な証言記録である。そして、この証言記録は紛れもなくフィクションである……。  あれは蒸し暑い夜の日の出来事でした。妻が私に言うのです。 「ネズミの姿を最近見かけない」  と。皆さんもご存じのとおり、ネズミは穀物を食い荒らします。農夫の私にとって、ネズミは敵である存在です。去年もネズミにかなりやられましたから、ネズミが姿を消したのは大歓迎です。でも、あの年は異常でした───あんなにいた、ネズミが忽然と姿を消したのですから……。 「これは天変地異の前触れに違いない」  ってね。あまりにも妻が心配するものですから、私...
火曜日(レビュー)

最高に面倒で、最高にうまいラーメン。が最高すぎて、いと旨し(笑)熊本 濃厚黒マー油豚骨

火曜日はレビューの日。  今日は、ご機嫌なカップラーメンのご紹介です。名前が少し長いのだけれど〝最高に面倒で、最高にうまいラーメン。熊本 濃厚黒マー油豚骨〟。これは知人からの頂き物で、今日もサヨリは元気です(笑)  世界初のインスタントラーメン。1958年(昭和33年)、日清チキンラーメンの発明から66年もの月日が流れた。日本初のカップ麺。日清カップヌードルが登場したのは、1971年(昭和46)の出来事である。その間、共に進化をし続けてきたインスタントラーメンなのだが、こんなところまで進んでいたのかと、驚くばかりの商品だった。だって、そうでしょ? カップ焼きそばじゃないのに〝湯切り穴〟が標準装...
月曜日(畑の話)

枯れた苺も諦めなければ花を咲かせる

月曜日は畑の話。 ───どうしよう、どうしよう、どうしよう……。  あれが、これ? 枯れた苺に顔面蒼白な僕がいた。  その原因は水切れだった。定期的に雨は降った、でも、それでは足りなかった。ベリーポットでは保水力が少なすぎたのだ。つまり、僕の管理不足が原因だ。猛省しながらも頭を回す。僕は諦めの悪い男なのだから。頭に過ったことは全てやる……そう、脳汁絞って全部やる。今すぐに! でなきゃ、あんなによつぼしに歓喜した友人に申し訳が立たねぇーよ!!  赤く染まった茎を切り、根っこを畝に植え付けた。まだ少しだけ緑の部分があったから、可能性はゼロじゃない。可能性は自分で決める! このよつぼしだけは特別だ。...
日曜日(ブログ王スピンオフ)

オッツーのライダースーツ

オッツーは待っていた、何日も何日も待っていた。 日曜日の午後の時間帯。ある男が道の駅で休憩する。そんな噂話を聞きつけて……。そこで、彼が自動販売機でコーラを買うらしい……雨の日も、風の日も、オッツーはひたすら彼を待ち続けた。あの人にオレはなる! そんな闘志を心に秘めて。  小6の夏休み。道の駅で張り込みを始めてから半年後。オッツーは、ようやく彼の姿を見つけた。それは、サイクロンで公道を走る仮面ライダーの雄姿であった。憧れの男を目にしたオッツーは、無心で彼の元へと駆け寄った。 「あの……初めまして。僕は尾辻正義と申します。半年間、ずっとアナタを待っていました」 「初めまして、半年も待っててくれた...
土曜日(ショート・ショート)

桃太郎のイヌの愚痴

鬼ヶ島の帰り道。  金銀財宝を積んだ荷車を引きながら、イヌは浮かない顔をしていた。 「どうした? イヌ?」  後からリアカーを押していたサルが、心配そうにイヌの顔を覗き込んだ。 「気に入らない……」  ぽつりとつぶやくイヌに、サルは優しく話しかける。 「オレらさ、何かの縁で鬼退治に行った仲じゃん。それはもう、戦友じゃん? 少なくともオレはそう思ってるよ」  サルの優しい言葉がイヌの心を開いた。イヌは溜まりに溜まった本音を吐き始めた。 「だって、おかしいだろ? モモタロさん。待遇が違うんだよ、待遇がっ!」  サルにはイヌの言葉が理解できなかった。 「ごめんな。オレ、お前の言ってる意味が分からない...
金曜日(小説の話)

気合入れのグレンラガンで、まさかの情緒不安定?!

金曜日は小説の話。  新作は、バカでいいから勢い欲しい! 根拠も理由もなくていいから、なんかこう……アツいお話しに仕上げたい。ワケもなくアツいといえば、バカっぽいけど心震えるのは、僕の中では天元突破グレンラガンしかあり得ない。十年以上も見てないけれど、気持ちだけでも盛り上げよう。そんなぶらり散歩気分で視聴したのが悪手であった。こんなことになるだなんて……最悪の一手だった。  天元突破グレンラガンは、2007年にTV放送されたロボットアニメである。制作はエヴァのガイナックス。そのログラインは、少年が仲間と共に成長しながら人類を救う物語。昭和の熱血根性とロボットアニメを合体させて、笑いを散りばめた...
木曜日(雑談)

サツマイモの根出完了!

木曜日は雑談の日。  去年、相棒からサツマイモをもらった。 ───水でしっかり洗ったから……。  そう、土を洗い流したサツマイモの発芽率は極端に落ちる。だが、温存しておいた二本から芽が伸びる。天を突くように、勢いのある芽であった。詳細は、去年書いた記事のとおりである。  これで可能性はゼロではなくなった。でも不安は残る。二年越しの越冬でサツマイモにできるのか? このまま枯れてしまうのか? サツマイモの芽出しに幾度も失敗した僕が故の不安であった。とはいえ、事務所の中では寒かろう。何よりも、今日も元気なサヨリにいたずらされても怒れない。  安全を考慮して、猫の食器セットが入っていた箱の中でサツマイ...
水曜日(猫の話)

謎のミミズ腫れ

水曜日は猫の話。  人は問う……。  己とは何か? 命とは何か? 宇宙とは何か? そして……猫とは何か? それに明確な回答を示した者はいるのだろうか? 高名な学者でさえ、今でも難解な問題であろう。すっと家庭に潜り込み、人をしつけ、意のままに人を操る。それに気づかぬまま、人は日常を繰り返す。猫とは永遠の謎なのかもしれない……。 ───なんでなん!  我が家に愛猫サヨリが潜入したころ、僕は謎のミミズ腫れに悩まされていた。目覚めると、決まって右腕の肘から手首にかけて10センチほどのミミズ腫れができているのだ。ジンジンして焼けるような痛みで目が覚める。定期的ではないにせよ、数回続くと不安にもなる───...
火曜日(レビュー)

サッポロ一番 塩とんこつラーメンに胸騒ぎ

火曜日はレビューの日。  僕は豚骨ラーメンが食べたいですよ!  今の気分は、あっさりしたやつ。喜多方風とか、熊本風とか、そっち系の店もある。あるにはあるけど、バイクを飛ばして小一時間。15の夜でも遠いじゃん? そこまでして行きたくないじゃん! そんな、ぶらり散歩気分で三日ほどが経過した。相変わらずのフットワークの重さである。でも、そろそろ……うまかっちゃんでも買おうかな?  そんなことを考えていると───お荷物です! 事務所にゆうパックがやってきた。段ボールを開いてみると、いろんな食べ物が入っている。ありがてぇー!!! キンキンに冷えたビール。悪魔的! それを、握りしめたカイジの気持ちがよく分...
月曜日(畑の話)

何よ、あの女?!

月曜日は畑の話。  きゅうりの種がようやく芽吹いた。プチトマトと中玉トマトの芽も顔を出す。発芽を確認したのは三月末のことであった。マルナカで買ったきゅうりの苗は順調である。だから、きゅうりで焦る必要などまるでなかった。きゅうりで失敗した経験がない。その成功体験が、僕を大船に乗せていた。そう……いつだって、きゅうりの苗など余るほどできるのだ。育つはどうかは別だけれど……。  根拠なき自信から、きゅうりのポットをコンテナから出す。コンテナを空にしたい気持ちが強かったからだ。よーし、いい子だ(笑) それを、植え付け予定地に並べて置いた。あとは、本葉が出るのを待つだけだ。任務終了だ! ヒューストン。こ...