2024-03

ブログ王スピンオフ

ブログのアクセスを増やす方法

ゆきは密かに目論んでいた───静かに……その時を待っていた。わたしはブログの女王になるのよ……と。そう、新たなる自分を目指して、己の可能性を信じて、ゆきは高校デビューを画策していたのだ。 公園の桜の木の下で、それをアケミに語るゆきの姿があった……。ぽかぽかとした春の日差しに桜の花は満開であった。「マ、マ、マジでぇ~! 私、ゆきちゃん応援するよ」 ゆきのビジョンにアケミの鼻息が荒くなる。アケミの瞳は、子どもがおもちゃを手にしたような、ギラギラした眼差しであった。「だったら、これからサヨちゃんのライバルね!」 ゆきのブログに便乗して、アケミは遊ぶ気満々なのだ。「そんなんじゃないわよ、アケミちゃん。...
ショート・ショート

マロカン(壱)

───私は今年で紀寿を迎える。 共に時代を生きた人々は、すでにこの世から姿を消した。紀寿と言えば百歳なのに実感がまるで湧かない。女房と息子も他界した。女房は九十三歳。息子は八十歳で天に召された。人として、ふたりとも長く生きられたと私は思う。人生なんて、それだけ生きれば十分だ。生きれば生きるだけ、長く辛い日々が続くのだから。年老いた動けぬ体で楽しいことなど何もない。長生きなんて先への不安が募るだけなのだが、私の事情は少し違った。 五十歳を過ぎてから、私の見た目がまるで変わらないのだ。身体能力も変わらない。肉体労働だって普通にできるし、私の勇者も朝日と共に立ち上がる。私の意思に逆らって、毎朝、ビン...
小説の話

百歳なのに老いない男の話

僕が相棒と小説を書き始める半年前。僕とタッグを組んでいたのが友人だった。まだ、コロナ禍でお先真っ暗だった頃。友人に僕が考案したあらすじがあった。結果的に、この物語はとん挫した。簡単に言ってしまえば、友人が僕の身を案じたからだ。それほど、僕は触れてはいけない部分に首を突っ込んでいた。すべてが僕の空想であるのだけれど、その可能性が否定できない、ひと言で言ってしまえばSFであるのだけれど、政治経済を巻き込んだ陰謀論に近い内容でもあった。それをぼかさず友人に伝えた。そりゃ僕でも、一旦ストップさせると思う。とにかく、時期が悪かった。 そして今、相棒と手を組み僕は処女作を書き上げた。短編1本と長編1本。長...
雑談

ヘンリー・ヘンダーソンVSゲンちゃんうどん

今回も作文の練習をしようと思う。僕にはゲンちゃんうどんのキャラがあるから、有名人がお客さんに来たら? そんなイメージで書き進めてみよう。今回は、SPY×FAMILYのヘンリー・ヘンダーソン先生で(笑)☆☆☆☆☆☆☆ 凛とした面持ちで紳士は食事をしていた。その厳しい眼差しは客たちへと向けられていた。名門イーデン校の教師たる者、パスタではなく庶民のうどん。エリートたる者、庶民の生活をも知らねばならない。セルフうどん店を選んだ彼には、そんな目的があったのだ。そして、客の中にエレガントボーイを探し出すのは、彼のささやかな楽しみでもあった。彼の名は、ヘンリー・ヘンダーソン。名門イーデンの教師である……。...
猫の話

うちの老猫、カリカリ復活!

「ごわぁ~ん!」「また食うの?」「ごわーん!」「腹……壊すぞ?」「ごわーーーん!!!」「吐くなよ」「わん!」「おめぇーは、犬か?」 解ってんだか、解ってないのか? 何故だか猫との会話が成立している。愛猫サヨリが大飯ぐらいになってから、そろそろ一年が過ぎようとしている。あんなに食が細くて、何軒も食べられるものを探してスーパーを梯子したのに。パウチを沢山食べるようになった。とはいえどもだ……これから気温が上がるとちと困る。だって、そうでしょ? パウチって、あれだ……お皿に出したら腐るから。もしも残して、仕事の間にそれを食べたら……腹を壊すに決まってる。それはとても心配だ。今のうちに手を打たないと─...
レビュー

おやすみ子猫 レオ

土、日、月、火。今回の雨は長く続いた。せっかく膨らんだ桜のつぼみも、この雨で引っ込んでしまったようである。とはいえ、久々に空を照らした太陽に日照時間の長さを感じる。何だかんだで季節はもう春でした(汗) 仕事帰りに愛猫サヨリの晩御飯。その準備をしに事務所へ行くと、大家さんからゆうパックを受け取った。カップ麺に焼きのり。そして、お茶にフカヒレ?!……フカヒレって、ナイナイのゴチでしか見たことないやつ! 沢山の荷物の中、裏地がてんとう虫柄の小さな袋に目が留まる。その中にあった愛猫と同じ柄の子猫が寝ているパッケージ───あら可愛い(笑) その前に、うちのニャンコのご飯ですよ。それをやらないとニャーニャ...
畑の話

野菜の種の芽が出ない

3月13日(水)───もう春ですねぇ♪な青空の下。もう三月も半ばだから、イケるだろ? イケるっしょ? そんなぶらり散歩気分で畑に夏野菜の種をまいて、今日もサヨリは元気です(笑) 今日はですね、きゅうり、ナス、トマト、カボチャ、スイカ、トウモロコシ……うちの畑で定番の6種をお見舞いしてやった(笑) それと、成功例を一度も見せないメロンも頑張る。今年のメロンは趣向を変えてプリンスメロン様にした。どうも網目模様のメロンから、僕は毛嫌いしているような気がして(汗) 種は直まきせずにポットに植えた。それは、去年の失敗から得た教訓である。なーんかねぇ、畝の中にハキリムシがいるようなのだ。本人を見たことない...
ブログ王スピンオフ

仮面ライダー運動会

五月の第三日曜日。 雲ひとつない青空の朝。アヤ姉は忙しかった。とても、とても、騒がしかった……てか、やかましいんじゃ! 日曜だってのに、オトンを交えた大騒ぎには理由があった。今日はツクヨの運動会なのだから。てか、俺の朝飯まだかいな……? 田舎の小学校の運動会は家族を交えて行われる。うどんにタコ焼き、焼きそばにポップコーン……縁日のように屋台まで立つのだから、さすがの俺も「昭和かよ?」って、ツッコミのひとつも入れたくなるのだが、俺にも運動会の出番があった。オッツーが仮面ライダーに扮してヒーローショーを行うのだ。アケミとゆきの進行に従い、ライダー姿のオッツーが主役を張る。俺と桜木はショッカー隊員の...
ショート・ショート

死神チハルのハンバーグ

午前零時……死神チハルが仕事から戻ってきた。「おっじ、さぁーん! 私はお腹が空いているのですよっ(笑)」 いつもそう、いつだっそう。チハルは窓から飛び込んでくる。「なぁ、チハル。ただいまは?」「そうでした。ただいまでしたね。ただいまチハルは戻りましたですよ、へへへ」 チハルは反省したような声で言ったけれど───その満面の笑みが、すべてを物語っている。つまり、チハルは反省などしてない……。「なぁ、チハル。それそろ玄関から入ってくれない? 急に窓から入ってくるの、毎回ビックリするんだけどなぁ……」「ビックリはしないでしょ? 窓から隣の女の子が入ってくるのは、少年漫画の定番ですよ」 いやいやチハルち...
小説の話

歌は歌って初めて歌であり、鐘は叩いて初めて鐘であり。

最新物理学の世界では、人類に認識されて初めて物資は現実化するのだとか。それまでは存在が証明されないのだから、それもあながち嘘じゃないのだろう。この観点から考察すれば小説も同じである。誰かに読まれて、初めて小説だと認識される。名作だろうと駄作だろうと、誰かに読まれて初めて小説。それはブログも同じこと。 ブログとは、記事に翼を与えてネットに羽ばたかせる装置である……知らない誰かに届けるために。そうやって書き続ければ、きっと誰かに読まれるだろう。そんな、淡い期待を抱いて記事を書くのがブロガーである。それはある意味〝業〟と呼ばれるものなのだろう。その先で、誰かの心を揺らせば僕の勝ち。 僕のブログは、パ...
雑談

畑で採れたてアスパラガスと九条ねぎのおいしい豚バラ巻き

1ニョッキしたアスパラも、今年でようやく3年目。次々と顔出す新芽に期待までもが高まって、今日もサヨリは元気です(笑) 今年はアスパラが本気のようだ。 今期の初収穫は3月18(月)。マルチの代わりに畝に籾殻を重ねた結果。ずいぶんと畝の背が高くなった。畑にちょっとした山ができた。畝から顔出すアスパラの茎を伸ばしすぎれば固くなる。そんな気がして畝を掘ると、10センチくらい土の底から切ってもよさげな感じがした。 まずは、お試しで3本採って味見をしよう。アスパラと言えばカリカリベーコン巻きである。けれど、そこはほれ、元気はつらつ高齢者。ベーコンでは味が濃ゆくて刺激も強い。なので、豚肉に巻いて焼こう───...
猫の話

うちのニャンコの「ご飯のおかわり!」モノ申す

猫はご飯を残しがち、うちのサヨリもそうだった。どういうワケだか、少し残して目もくれない。酷いときには、半分以上もカリカリを残して目もくれない。なのに、新しいのを与えると、胃袋をリセットでもしたように食べている。この頃から、僕にとっての猫の存在は謎だった。いつも隣の不思議ちゃんが、置物のように座っていた。かれこれ、十年以上も昔話だ。 その不思議ちゃんは健在で、食欲は当時よりも多いように感じている。まぁ、僕の顔を見れば「ごわぁ~ん」である……他に言うことないのかね?それでも、老猫には問題がある。胃袋は若いつもりなのだろうが、度を越せば吐き戻す。誰がゲロの掃除をするのかね? だから、小分けにして与え...
レビュー

この味……神ってる!マルコメ 料亭の味 赤だしとうふ

その日は怠い一日だった。 朝から晩まで身体が怠くて。怠くて、怠くて……それでも一日頑張った。偉いよな、俺……誰が褒めてくれるワケでもないのに。カラ元気も元気のうちで、今日もサヨリは元気です(笑) 自分で褒めなきゃ誰が褒めてくれると言うのかい?(笑) だがしかし、この体調不良の原因が分からない。分からなくても飯だは食っとかないと。明日だって忙しい。とはいえ、肉を食う元気が出ない。あんなに好きな肉なのに。こんな時は、白いご飯と納豆で十分だ。あと、熱々の味噌汁だよな? そんなぶらり散歩気分で、インスタント味噌汁を選び始めた。 何でかなぁ……そうじゃないんだ、もっとこう、普通のメーカーの味噌汁ないの?...
畑の話

アスパラガスが、今年初めて1ニョッキ(笑)

へいへい……行きますよ。 オカンから、マンバを採ってきやがれのリクエスト。ちなみに、マンバとは高菜である。マンバマニアのワーちゃんに、前回、採ったマンバをあげてから二週間が経過している。もう、そろそろかな……? そんなぶらり散歩気分で畑に行くと、できてる、できてる、できちゃっていますなぁ~。マンバは予測どおりの出来栄えで、今日もサヨリは元気です(笑) それは、今日から一週間前の3月11日(月)の出来事であった。 てか、その二週間前に植えたじゃがいも。一本も芽が出ていない……ふ……不吉だ。今年は雨が多かったからなぁ……種イモ、土の中で腐ったかい? 今は、それに悩んでいても仕方ない。今日は、ついで...
ブログ王スピンオフ

さよなら忍ちゃん

ツクヨ、小二の春休み。 ツクヨの顔から、いつもの笑顔が消えていた。今にも泣きそうな顔である。俺はツクヨに問いかけた。「どうしたぁ? 腹でも痛い?」 ツクヨは首を左右に振った。どうやら深刻な悩みらしい。「お前、もしかして……いじめられてんのか?」 一瞬、ツクヨの瞳孔が開く。そうなのか? いじめなのか?「忍ちゃんが……」 毒舌の、あの子ならやりそうだ……。いじめだろうか? 喧嘩だろうか?「忍ちゃんが、福岡に行っちゃうの……明日、お引っ越しなの……」 そう言うと、ツクヨは大声で泣き始めた───春の風物詩、転校である。 翌朝、ツクヨと俺は忍ちゃんへ挨拶に出掛けた。お別れの挨拶である。「ツクヨから話を聞...
ショート・ショート

巨大なUFOの黒い影

俺たちは土手にいた。 お日様は暖かいし、やることねーし。川の土手に寝そべりながら、青い空にぽっかり浮かんだ白い大きな雲を眺めていた。俺の隣で寝転んでいるのは、職場の同僚、鈴木である。今年で入社三年目。金なし、趣味なし、彼女なし。こうして転がってりゃ、金もいらない。コンビニでパンとコーヒーを買ってきて、土手でランチがお似合いだ。「佐藤さんよ、彼女できたか?」 鈴木が俺に聞く。知ってるくせに、そんな上等なのいるワケねぇ。「そんなのいるわきゃねーべ、知ってるくせして……」 不機嫌気味に俺は答える。「そうだよなぁ、俺たちいつも一緒にいるもんなぁ」 鈴木が大きくため息をついた。「なーんかさぁ、ゾクゾクす...
小説の話

小説は、取りあえず書けばよろしいのでは?

───小説を書くコツってある? そんなことを問われた……。「うん、こっちが訊きたい」 決まって僕は、こう答える。 だって、そうでしょ? 事実だもの。包み隠さぬ僕の真実。それは、僕のブログを最初から最後まで読めば理解できるだろう。書評の類など皆無だから。読書の量も少なければ、本を読んだ感想なんて、おこがましいにも程がある。書評は苦手。この人、スゲーなと思うくらい。それは多分、小説を楽しめていないからだろう。 友人と出会うまで、小説はブログの書き方の教科書だった……ほとんど読めていないけれど。ドラマとかアニメとか、気に入った作品を何度も見て、このシーンを文章にしたら?……そんな視点で読んでいたのだ...
雑談

スマホを忘れただけなのに……

───あ、スマホ忘れた……。 今朝のトイレは快腸すぎて、ナニの出方が凄すぎて、それで時間を食っちゃったものだから、すっかりさっぱりスマホの存在すら忘れてて、今日もサヨリは元気です(笑) もう、勤務に入った。スマホを取りに帰れない……か。僕はスマホをフル活用してないし、そんなに電話も鳴らないし、今日は全国的に日曜日だし、ネットに繋ぐ予定もない。お支払いは、猫の財布からお金を出して、いつもニコニコ現金払い。だから、一日くらいなら大丈夫。だって、そうでしょ? こちとら三十路を過ぎてから、ようやく携帯電話が誕生した世代である。だから僕の人生で、携帯電話が無かった時間の方が長いのだ。糸電話とかトランシー...
猫の話

猫はうんちで抗議する!

うちの猫が変なのか? はたまた、それが猫の習性なのか? うちのニャンコは、うんちで抗議します。 事務所に戻ると、ニャーニャーの声に心臓が揺れる。それはいつもの日常で、今日もサヨリは元気です(笑) その鳴き声は、年を追うほど大きくなった。赤ちゃん返りでもしているのだろうか? そりゃ、そんなことをされたなら、たとえ老猫だろうが愛おしい。「寂しかった? 抱っこしちゃうぞ~! この、このぉ~!!!」 って、傍から見れば気持ち悪い行動だってやってしまう。声だって、2オクターブくらい高くもなるさ。「てか、抱っこよりも飯だろ?」 いつもそう、いつだってそう。僕に抱っこされたサヨリは、そんな顔をしているのだけ...
レビュー

「元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件」が面白い!

今日は、Amazonプライムで面白い映画を観たのでレビューします。邦題は「元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件」 2021年公開のスウェーデン&米国合作映画。原題は「Horizon Line(水平線)」なのだが、もうね、題名からしてウケ狙い。なのにAmazon評価は、まさかの〝4.8〟と高評価? 絶対に面白くもなさげな題名なのだが……もしかして? ジャケ買い気分で鑑賞し始めるとアタリであった。否、大当たり(笑) ストーリーは単純明快。単純が故に、余計な思考を回す必要がない。だって、そうでしょ? 元カレとセスナに乗ったらパイロットが死んじゃった! どうする? 元カレ!!! って話なのだから。パ...