「元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件」が面白い!

パイロット猫
レビュー
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 今日は、Amazonプライムで面白い映画を観たのでレビューします。邦題は「元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件」 2021年公開のスウェーデン&米国合作映画。原題は「Horizon Line(水平線)」なのだが、もうね、題名からしてウケ狙い。なのにAmazon評価は、まさかの〝4.8〟と高評価? 絶対に面白くもなさげな題名なのだが……もしかして? ジャケ買い気分で鑑賞し始めるとアタリであった。否、大当たり(笑)

 ストーリーは単純明快。単純が故に、余計な思考を回す必要がない。だって、そうでしょ? 元カレとセスナに乗ったらパイロットが死んじゃった! どうする? 元カレ!!! って話なのだから。パイロットが死んだあと、最後まで、元カノと元カレしか出てこない。なのに、最後まで映画を見せつけられた。僕は、そういう映画は好きですよ。設定とキャラとアイディアの勝利でした。

 映画冒頭、元カノの悪行の限りが紹介される。まぁ、ありがちな話ではあるのだが、この微妙な関係性が、後々、ふたりの会話の場面で効いてくる。男女それぞれの立場で感情さえ移入できれば、最後まで飽きることなく楽しめるだろう。

───君ならできる!

───アナタならできるわ!

 この言葉のキャッチボールが耳に残る。たぶん、この設定であるのなら、現実的にはそうなるだろう。如何なる理由があろうとも、男が女のために身体を張るつーのが無くなったのは、世界的現象なのだろう。それを当たり前のように受け止められる僕だって、昭和と言いつつ令和だな(汗)

 友人の結婚式へ向かうセスナ機のパイロットが心臓発作で急死する。そこはインド洋のど真ん中。墜落は死と直結した危機的状況。二度ほど操縦を経験した元カノが操縦桿を持ち、元カレと共に生還に向けて奮闘するだけ。だからこそ、元カノと元カレとの会話が面白い。生死の危機に直面している場面ほど、ふたりの微妙な関係が際立つのだ。

 そもそもの始まりは、常夏の島でバカンスを過ごした元カノが、元カレに黙って帰国したのが元凶だ。大人の関係を結んでおいて、バカンスを楽しんだら、こっそり帰国するってどうーなのよ? 自由奔放にもほどがある。けれど、元カノが美人なんだわ。なんつーの? 美形の中でキュートがキャップしてる感じ? チャーリーズ・エンジェルのキャメロン・ディアスの可愛さあんだわ。でも、黙って帰るのはどうかいな……。残された元カレの心情を思うと、ご愁傷様の言葉しか僕は知らない……。

 それが、友人の結婚式の前夜に再開してしまうのだから、心中穏やかじゃない。元カノは元カレに挨拶をすれど、元カレは避けようとする。それは大人の対応だと僕は思ったね。君なら、もっといい娘が見つかるよって、元カレを応援してた。

 なのに……だ。やっちゃうんだよなぁ~これが。元カノはワンナイト・ラブのつもりだろうけれど、元カレはというと、よりを戻した気分だから……結局、元カノは黙って出ていった……またである。

 そんなふたりが、セスナの搭乗客として鉢合わせるのだ……。それも、乗客はふたりだけ。気まずい、気まずい、実に気まずい雰囲気が機内で続く。そんなふたりを乗せたセスナ機が、360度すべてが海のど真ん中で遭難するのだ。命の危機に、他人行儀で立ち向かう元カノ、元カレ。緊迫感あふれる映画ポスター。それとは、真逆の邦題に躊躇する方も多いと思うのだが、元カレ、元カノ共に僕は好きなキャラ付けだった。主演のアリソン・ウィリアムスのファンならば必見の一作だろう。彼女のドアップシーンを存分に味わえるのだから。

 気楽に楽しむ映画としてなら、僕にはとてもおススメでした。あ、それと……おトイレをしてから、お菓子とお飲み物を用意しましょう。これで鑑賞準備は万端です(笑)

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