僕の普段使いの手提げ袋は、紺色で緑のラインで猫のイラストが描いてある。かれこれ、一年半くらい使っているだろうか? その手提げ袋は友人からのいただきものだ。僕は荷物を持ちたくない。たくさん持ち歩くと、あれだ……何かを忘れてしまいそう。否、きっと忘れて帰るだろう。ジジイは自分を過信してはいけない。自分を信じては墓穴を掘る。だから、外出時の手荷物は最小限に努めている。
大荷物の日は赤いリュックで、小荷物は猫柄手提げで。去年から、それがボクのお出かけスタイルになっていた。それは、それで、まるで問題などないのだが、畑にミラーレスカメラを持ち運ぶ日には気を遣う。だって、そうでしょ? こちとらバイクなものだから、電子機器への振動が怖くて、今日もサヨリは元気です(笑)
バイクのキーの横にある、フックに猫柄手提げを引っ掛ける。すると、手提げの底が足乗せに付いて、エンジンの振動が伝わる。だから、それは無理。手提げだって汚れてしまう。もうちょい小さいかったらいいのにな、この手提げ。そう考えていた矢先、相棒からの小包の中に、小さな手提げ袋が入っていたのを思い出した。それは、カメの絵柄が入った小さな手提げ袋であった。
───あれって、畑に行くときによくないかい?
二月に入ってから、まぁまぁ、畑に顔を出す。カメの手提げにミラーレスカメラを入れて、バイクのフックに吊ってみた───あら、とてもいい感じ。イメージどおりの吊り下げ具合である。そのまま畑へ走ってみても、悪い感じなどまるでない。これからは、この手提げで畑に行こう。
その生活にも慣れたころ、iPadを持ち運ぶ機会も増える。他でもない、最近加入したアマプラである。気になる動画をダウンロードすれば、ネット環境がなくても視聴できる。僕には音声だけが必要だった。セリフ回しを記憶するためにである。だから、頭脳労働以外では、イヤフォンを耳に突っ込んで、何でもいいから、プロのセリフ回しの記憶を心がけた。昨日はアルマゲドンのセリフを覚えた。
僕はオッサン言葉の達人だけれど、女子高生やオネエさんの言葉遣いが分からない。どんなに気を使ってセリフを書いても、気を抜けばオッサン言葉が顔を出す。言い回しがこんがらがって思考が止まる。なのに、新作小説の登場人物はバラエティーに富んでいる。だから、それらの言葉遣いを日常的に頭に叩き込む必要性があったのだ。しれっと書いているように見えたって、急にオネエ口調が出るほど器用じゃないわよ(汗)
つまり───これまた執筆活動の修行である。
そのiPadも電子機器。バイクの振動を避けたい気持ちはミラーレスカメラと同じである。つーワケで、カメの袋にiPadを入れてみた……ぴったりやん? 偶々偶然が続く僕だけれど、これまた偶々のジャストフィット。
これから春になって、気温がどんどん高くなる。すると、どんどん薄着になって、どんどん軽量化を目論む僕である。お手頃サイズのカメさん手提げを、今後は有効的に活用しよう。
カメさん手提げ、送ってくれてありがとう(笑)
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