2024-04-21

ブログ王スピンオフ

ゆい、初めてのホラ貝

中二の春。 のんとゆいは、二年でも同じクラスになった。それは偶然なのか? それとも、不登校だったゆいへ学校側からの配慮なのか? それは誰にも分からない。けれど、のんと同じクラスにゆいはとても喜んだ。「またウチら同じクラスだね。よろしくね、のんちゃん」 ゆいの笑顔が止まらない。「ほんとだねぇ。よろしくねぇ、ゆいちゃん」 のんも目を細めて笑みを返す。 一学期最初の席順は出席番号順であった。視力が弱いのんの席は、いつもと同じく教壇の前である。休憩時間になると、ゆいはのんの席で話をする。お昼はのんと一緒に弁当を食べる。このスタイルは中一時代と同じまま。それがゆいにはうれしくてたまらなかった。 昼食を済...