新作は、バカでいいから勢い欲しい! 根拠も理由もなくていいから、なんかこう……アツいお話しに仕上げたい。ワケもなくアツいといえば、バカっぽいけど心震えるのは、僕の中では天元突破グレンラガンしかあり得ない。十年以上も見てないけれど、気持ちだけでも盛り上げよう。そんなぶらり散歩気分で視聴したのが悪手であった。こんなことになるだなんて……最悪の一手だった。
天元突破グレンラガンは、2007年にTV放送されたロボットアニメである。制作はエヴァのガイナックス。そのログラインは、少年が仲間と共に成長しながら人類を救う物語。昭和の熱血根性とロボットアニメを合体させて、笑いを散りばめた構成で物語は進む。なんで動いてるんだ? なんで合体できるんだ? なんであんなにデカくなれるんだ(銀河の三倍)? なんで? なんで? なんで! メカの仕組みに整合性がまるでない。なのに勢いと根性と圧倒的な熱量で不合理なんて気にもならない。そこには制作陣営の緻密な計算が隠されているのだけれど、それを上手く隠しているところがまた凄い。
主人公のシモンは、アニキと慕うカミナを失くし、結婚式で最愛のニアをも失くしてしまう。そのストーリーもシモンの最後も。枯れた頭に記憶している。観客に背を向けて歩くシモンとブータ。そのエンドロールが好きだった。あれはいい、凄くいい。1万いいねを押したいくらいだ。いつまでも見てられる。その映像に、しょこたんが歌う〝涙の種、笑顔の花〟が添えられる。
それを、初めて見たときの虚無感も覚えてる。客観的に感動なのだろうけれど、主観的には救いようのないバッドエンド。けれども、未来、別れ、死……その全てを受け入れた主人公とヒロインに強さを感じた。うひょー、アツいぜ! 漢だぜ! と……10年前はそうだった。この勢いを新作に欲しかったのだが、僕は……僕の事情が変わっていることを忘れていた。
一度でも本作を観た方のお察しのとおり、この歌詞が僕の心を直撃したのだ。あれは僕にはアカンやつで、今日もサヨリは元気です(笑) 景気づけのつもりが、情緒不安定のトリガーを引いたのだ。もうね、急に意味なくウルウルですよ。こんなんじゃ、仕事もできない。世間話でさえも「去年と同じで花粉症がキツくて……困ったもんです」つーて、逃げる日々(汗)
悪かったのは、文字情報として歌詞を読み込んだことである。「いい歌だね」って聞き流してりゃよかったのに、まんまやん……。僕は文字の恐ろしさを初めて知った……アホである。文字には人を惚れさす力も、命の時間を延ばす力もある。けれど、取り扱いをたがえれば、人の心をえぐるのだ。
つまり、深く心をえぐられた……。
魂も一緒に抜け出そうなため息が漏れる。なんか、ごめんね。そんな気分に包まれる。やることやってる自負はある。少しずつ前に進めてる自負もある。でも、結果が出ない───出せていない。いったいオイラは、なにやってんの? 一年間、なにやってたん? そんな思考が始まったのだ。こりゃ、負のセンチメンタルスパイラスだな。抜け出すのに苦労すっぞ……。分かっちゃいるけど、止まらない。きっとたぶん……この数日間、連絡を絶っている相棒は心配しているだろうと思う。表記どころか精神がゆれゆれ。相棒にも、なんか……ごめんね。なのである(汗)
今日の夕方、畑でサツマイモの芽を眺めた。よきかな、よきかな。新たな芽も出て、今日も調子がよさそうだ(笑) おまいさんもがんばって、寒い冬を抜けたんだよな? もしもの未来はないけれど、笑顔の花は咲かさにゃならんて。なぁ、そうやろ?
今夜はちゃんと相棒にメールしないとデス! キチンと新作も進めないと。大事な約束があったから、止まってる場合じゃなかった。明日のショート・ショートは〝マロカン(参)〟の予定だったけれど〝桃太郎のイヌの愚痴〟に差し替えます。いわゆるひとつの気分転換でイヌの愚痴を書きましょう(笑)
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