何よ、あの女?!

月曜日(畑の話)

 月曜日は畑の話

 きゅうりの種がようやく芽吹いた。プチトマトと中玉トマトの芽も顔を出す。発芽を確認したのは三月末のことであった。マルナカで買ったきゅうりの苗は順調である。だから、きゅうりで焦る必要などまるでなかった。きゅうりで失敗した経験がない。その成功体験が、僕を大船に乗せていた。そう……いつだって、きゅうりの苗など余るほどできるのだ。育つはどうかは別だけれど……。

 根拠なき自信から、きゅうりのポットをコンテナから出す。コンテナを空にしたい気持ちが強かったからだ。よーし、いい子だ(笑) それを、植え付け予定地に並べて置いた。あとは、本葉が出るのを待つだけだ。任務終了だ! ヒューストン。これから地球に帰還する。

 問題はスイカである。種の保存状態が悪かったのか? 芽を出す気配がまるでない。条件を変え、場所を変え。二十粒ほどあちこちに植えたのだけれど、何ひとつ芽吹かない。その不安感から、新たに5粒の種を仕込んだ。一粒でいい、一粒だけでいいから芽吹いてくれないか? 持ち球がもうすぐ切れる……このスイカは大切なんだよ、お願いだ……。

 それから一週間後。つまり、4月6日(土)午後3時24分が今である。

 今日は、いいニュースと悪いニュースがあった。ねぇ、どっちから聞きたい? てな場面であるのだけれど、先にいいニュースから。

 二月に植え付けた十勝こがね(じゃがいも)の芽がようやく地上に姿を見せた。もうね、頭の中で流れたわ……地上の星の歌声が(笑)───北の大地で息吹く新芽に、人々は歓喜の声を上げた。おいしいじゃがいもを作りたい! 品種改良を重ね続けた十数年の努力の結晶。その新緑が、力強く大地を覆いつくしている。これが後の〝十勝こがね〟である……みたいな。

 じゃがいもの新芽を愛でながら我思う───筋肉とじゃがいもは裏切らないと。

 いつもそう、いつだってそう。僕の春ジャガは、いつも遅れてやってくる。時間を守れない遅刻魔だ。だが許そう。許してあげよう。その代わり、とっとと育って君の畝を空けてくれ。次の野菜が待っているからな(笑)

 じゃがのついでにアスパラも。もうね、狂ったように採れております(汗) 予想以上の採れっぷりで、今日もサヨリは元気です(笑) 今年はアスパラのおすそ分けができそうだ。初のおすそ分けは、誰にしようか?

 で、悪いニュース。書きたくないけど……。

 ポットに入れた土の半分は堆肥である。上部の半分は芽出しの土(サカタのタネ製)。土の厚さを考えれば、雑草が生える余地はない。だから僕は思っていた。全てがきゅうりの新芽であると。そう思い込んでいた。

 一週間前、どれも同じ芽に見えた。なのに、今は全然違うのだ。こんなの〝土居まさるのほんものは誰だ?!〟じゃないか! これが分かるアナタ、そりゃもうお友達です(笑) こうなってしまうと手に負えない。三つとも育ててみなければ、どれがきゅうりだか分からない。たぶん、左端だと思うのだけれど、疑心暗鬼で確信が持てない。右の双葉のようにも見える……うん、分からん!

 この状況を小説で書くのなら、女性目線で表現するなら。ポットで育つ芽の三分の二は「何よ、あの女?!」なのである(汗)

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