───すまんな、佐和子……。
週末に読もうとしていた、有吉佐和子の〝青い壺〟を本棚に戻し、とある小説を手に取った。僕は、その小説を意図的に避けていた……あまりにも危険が伴うからだ。外出先のマックやコメダで読書する。なんてことも、まず無理だ。僕の精神が耐えきれず、なんか、もう……泣いてまう(汗)
それでも本棚に手を伸ばしたのには、それなりの理由があった。天からのお告げというか、ある種の直感が働いたからだ。いつ読むの、今でしょ? みたいな。どんなに素晴らしい作品だとて、万人ウケする物語であったとて……読み手の置かれた状況や、精神状態が合わなければ、人は興味を示さない。心に物語が浸透しないのだ。まともに読了なんて、できっこない。だから、どんなに心が拒否をしても、幾重にも偶然が重なる邂逅の予兆だけは逃しちゃいけない───心のアンテナを広げて研ぎ澄ませ。
今回の予兆は、1通のメールから始まった。「ブログに書いてあった小説はこれですか?」添付された写真には、小説の表紙が写っている。その表紙に見覚えは……大いにある。てか、本棚に並んでいる〝天国からの宅配便 あの人からの贈り物〟……それは先日読んだ、宅配シリーズの第2弾。件の避けていた1冊だった。
なんかごめんね、読んでない……。詳しいネタバレは割愛するが〝宅配便シリーズ〟には、遺品をテーマとした数本のエピソードが紡がれている。それは、第2弾でも同じである。それが、そっくりそのまま読むのを避けたい理由となる。この内容がキツいのだ。弱気な心が冷静に読み進められるわけがない、今の僕には劇薬だ。だから、時間を空けると決めていた。
とはいえ、このタイミングで写真が届いたのには、きっと理由があるのだろう。四の五の言ってないで、好機をつかめ! 読むべき本は、こっちだな。てなことで、一気に読み終えた日曜日。十二分に得るものがあった。劇薬は、毒にもなれば薬にもなる。今の気分は悪くない。
カメラの話、暗号の話、温室の話。どうして、こんなに被るんか? 暗号の話題だなんて、つい最近耳にしたばかり。〝わたしの7人の魔女〟に至っては、心臓をえぐられる気分になった。
ブログを書けどもアクセスは伸びず、小説を書けども反響は薄く、ブログの現状を鑑みれば、わたしなんてただのゴミ……主人公の心境そのものだ。口には出さぬが結果が出ない。結果が出なければ気が焦る。これじゃ、ふたりに合わせる顔がない。そりゃ、普通にへこたれますよ。天国へ持ってく土産が欲しい。一矢だけでも報いたい。そんな気分の連続だった。
それでも書き続けてこれたのは、主人公に7人の魔女がいるように、こっちには、ふたりの魔法使いがいたからだ。もとい、一匹の使い魔を忘れてた(汗)
それが再認識できたのも、この1冊を読んだから。写真を送ってくれてありがとね。気分のリフレッシュができました。新たに気持ちを調えて、僕は積み本の棚に手を伸ばす。
───待たせたな、佐和子!
日々精進(笑)

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