───水を切る。
ポンポンと小玉スイカが割れるのだ。水を与えれば、待ってましたと、また割れる。初めてのスイカ栽培がそうだった。小玉スイカが割れに割れた。腹を割って話す前に、腹を割られてしまうのだから、手の打ちようが、どこにもなかった。
翌年から、畝の土にもみ殻の大量投入を施した。もちろん、水はけをよくするためだ。それが功を奏して、それからは、スイカが割れた記憶があまりなく、だとすれば、この爆発事件の原因は、水はけであるのに違いない。だって、そうでしょ? 笹の対策にかまけて、僕はそれを怠ったのだ。
そうなんですよ 川崎さん。いや、実はですね。えーそうなんです。A地点から B地点まで行くあいだに、すでに爆破装置をセットしてたんです! この僕が(笑)
月曜日。台風の5号の影響で、その日は朝から雨模様。てか、これでもかと雨が降った。終わったな……スイカ爆破の条件は満たされた。もはやすでに諦めモードで、水やりなんて用無しで、畑を覗く気力すら失せていた。なるようになれ! 雨粒に手をかざし、僕は畑の観察を放棄した。
火曜日。怖いな~。嫌だな~、嫌だな~……。稲川淳二の怪談ナイトってくらい、憂鬱な気分で畑に向かう。頭の中では、割れたスイカの映像しか浮かばない。なんなら、4K解像度で見えている。
とはいえ、割れたら割れたで、それらを処分しなければ、生き残った者たちへの悪影響が懸念される。割れたとて、まだスイカは生きている。栄養が分散されてしまう。一刻も早く、蔓から実を切り離さければ。まぁ、それだとて……生き残りがあっての話だけれど……。
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案の定、大きなスイカが割れている。いつもそう、いつだってそう。もう少しのところで割れるのだ。コガネムシが、小金も払わず、無銭飲食し放題。せめて、カブトムシやクワガタならば、逆にわくわくしたものを……。
不幸中の幸いで、被害は3個にとどまった。思ったよりも全然よかった。蔓には新たなスイカが2個増えて、総数には大差なし。未だに収穫ゼロなのだから、せめて1個くらいは、神さまお願い(笑)

コメント
いやー、まじで助かってます。
ありがてぇっす。
スイカうめぇっす。
うめーかぁ~?
しっかり食えよぉ~。
そっちのも、読んだぞよ(笑)