視点を変えて!ポメラ生活5ヶ月経過

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公園でポメラDM100
PC・タブレット・スマホ

ちょっと待ってて、ポメラで何か面白い話でも書くよ。

───新しいボスは変わり者だった。

この5ヶ月もの間、ボスの指が私のキーボードの上に乗らぬ日など一度も無かった。その事実だけでも十分な変人である。今宵も私の上でボスは指を踊らせ始めた。書けもしない面白い話を書くために。私の仕事はそのサポートである。

───私の名前はポメラDM100。

2011年生まれのキングジム製テキスト入力装置である。ネット閲覧、画像表示、動画再生、そんな便利な機能を私は持たない。テキスト入力に特化された特別仕様なのだ。キーボードの評判は上々だけれど、漢字変換は苦手である。

───「見える、見えるぞ!」

私の電源を初めて入れた日。ボスの口から出た言葉は衝撃的だった。あなたはガンダムの運転手ですか?、てか、そっちですか?。あの歓喜の声、忘れたくても忘れられない。まるでクリスマスの子供だった。

───私の半分はやさしさで出来ている。

その半分の正体は、老人の目に優しい液晶画面。ボスが私を選んだ理由はそれである。仮に私の画面がiPadのように色鮮やかだったら、迷わずその場で破棄されていた事だろう。

───いつもそう、いつだってそう。

人間は自分勝手な生物である。

好奇心とか、興味本位とか、ただ使って見たかっただけだとか、そんなぶらり散歩気分で全国へ散らばった同胞達の末路は悲惨だ。

───不要品として売られる未来。

私もその道を辿った。

1万5千円足らずでAmazonに出品され、ボスの元へと届けられた。何も出来ない私だから、どうせ数日イジられて、飽きられたら新たなボスへ。ある晴れた昼下がり、私はどこかに売られて行くのだ。

───そう、私は令和のドナドナだから。

だがしかし、その予想は大きく外れる。以前ボスと違う行動。ユーザー辞書がパンパンに膨れ上がる。ほんの数日でこんな仕打ちを受けるだなんて。いったい誰が予想しただろう?。

───だから昭和野郎は嫌いなんだよ!。

「チィっ!」という舌打ちが始まる度に、私のユーザー辞書を弄るの、止めてもらって良いですか?。そんなペースじゃパンクする。ユーザー辞書の容量が減り、私は少し賢くなった。ボスも満足したのだろう、ようやく照明が消され静寂の時間が訪れる…筈だった。私の夜はこれからだったのだ。

───新たなる敵、現る!。

うーん、重い。

私の上の毛玉が重い。深夜、暗がり、ボスのイビキ。私の上に大きな毛玉がのし掛かる。なんて日だ!。あの動物の学名はユーザー辞書に登録済み。フェリス・シルヴェストリス・カトゥスだったかな?。あの生物をボスはサヨリと呼んでいる。そいつがゴロゴロと私の上で喧しい。せめて、使わない時には引き出しの中に私をしまって欲しかった。こう見えて、私のボディはデリケートなのだ。

───そんな私を机の上に置き去りにするなんて。

だってそうでしょう?、私の壊れ易さはネットでも評判だもの。いつ壊れても不思議じゃないもの。そんな私をボスが優しくしてくれたのは最初だけだった。5ヶ月練勤で休み無しなんて聞いてない。とんだブラック企業である。外出のお供も日常で、移動中、私の居場所はメットイン。

エンジンの振動で私が壊れる想像力すら無いのだろう。気の毒な人だ。私が壊れたら泣くくせに。誰か…バスタオルの用意を頼むとか言うくせに。

───それでも私は壊れない。

私の名前はポメラDM100。何か面白い話でも書くサポートが主な仕事だ。相変わらず漢字変換は苦手だけれど、ボスが何とかするのだろう、たぶん。

コメント

  1. ポメラさん、そこが、終の住処だよ。やっと最後のボスに出会えたね。。私の周囲に、仕事でもポメラ愛用者の方が2人います。二人とも職人気質な方です。目に優しく、ある種の閉鎖的空間で、黙々、コツコツ。それが良いと言います。職人向きなこの逸品、目の調子が改善しても、ブログ職人さんの愛用品になりそうですね?。

    • 思えばポメラで書いた記事は150を越えました。目の調子も良くなりました。壊れる事なく動いています。僕の中から何かを引きずり出す能力は、ポメラが唯一無二の存在であると確信しています。今日も、明日も、明後日も。黙々とコツコツと何か面白い事を書こうと思います(笑)。

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