2023-11-06

小説始めました

ライダー変身ベルトは涙のベルト

───隕石が地球にぶつかる、運命の日まで1ヶ月。  インターネットが死んだ日。  それは、忌まわしい世界放送から一週間後の出来事だった。その頃、俺たち三人は彼女が住む街に向かって歩いていた。国道をすれ違う人々の顔に生気はない。 「どいつも、こいつも、ゾンビみたいな顔してやがるwww」  ちゃかしたように、オッツーがコソコソ俺に話しかける。オッツーは、最後まで旅への参加を拒否した男だ。それが出発当日の朝。突然、旅への参加を表明し、今日も俺たちと歩いている。  どういう風の吹き回しだろうか? 俺は、ずっと気になっていた。  腰にはトレードマークのライダーベルト。ライダーオタクのオッツーは、最後の日...