「猫ですよね?、お父さん。」
「そうだよ、猫に決まってるだろ?、サヨリちゃん。」
「無意味に猫が並んでいますよ。もしかして、鳥かと思ったりもしたんですよ。ネコで良かった。でも、どうしてこんなのを作ったの?。」
「作った理由は2つあるよ、サヨリちゃん。ひとつ目は、出来るだけ簡単に猫を作ろうと思ったんだ。手が無くっても、足が無くっても、丸に耳と目があれば猫。そうなるなら良いなと思って作ったんだよ。もうひとつの理由は、サイズ感を知りたい時にこれを見たらひと目で分かるから。」
「猫は簡単に作れるよって事と、猫っぽい小さなもののサイズを認識するが為に作ったって事ですか?、お父さん。」
「そうそう。今まで、何を作っても一回やってみないとサイズが掴めなかったんだよね。これがあると、これくらいの大きさのを作ろうって認識してから作り始められるから時間のロスが減るんだよ。」
「歳を取ると、以前作った感覚を忘れてしまうからでしょうか?。」
「それはあるね、サヨリちゃん。さっき作っていた筈の猫が行方不明になったりもするからね。探して、見つからなくて、諦めたら目の前にあったなんて事だって日常なんだよ。」
「何か地獄絵図のようですが大丈夫ですか?、お父さん。」
「大丈夫じゃなさそうだから、こうやって作ったんだよ。これなら手にとって直接見られるし、目の前に飾るからいちいち探す必要性も無いからね。1個作っていると便利だよ。」
「これは、この先どうなるの?。」
「白ではつまらないから、三毛猫とかハチワレ猫にしようと考えているよ。」
「じゃ、出来たらまた見せて下さいね。」
「了解デス!。」
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