「トロですか?、お父さん。」
「そう。トロだよ、サヨリちゃん。」
「シリコーン モールドメーカーでシャリを山ほど作ったから、遠慮なしに作ってますね。」
「ホント、数は力だねぇ~。」
樹脂粘土のトロ
「1枚目の写真ではそう思いませんでしたけど、仕事荒く無いですか?。」
「いやぁ~、雰囲気だけでも掴もうかと思って作ったんだよ。仕事の粗さは自覚しています。でもね。」
「でもね?。」
「ちょっと離れると・・・やっぱり仕事が荒いね。反省します。」
「でしょ。色合いは回転寿司のマグロですけれど、細かい部分が出来てませんね。」
「そうは言うけど、サヨリちゃん。トロっぽい雰囲気を出すのは困難だよ。試練を感じるよ。」
「端っこのヤツがトロの形に近いですね。他のはトロと言うよりも貝系ですね。」
「そっかぁ~。買ね。色を変えて貝にしてみるよ。ホタテとかに化けそうかな?。」
「なんかイケそうな気もしますね、お父さん。」
「で、こんなのも作ってみたよ。」
「これ、何ですか?。」
「シャケ。サーモンだよ。」
「ボクは貝の形をしたウニのように見えました。失礼ですが、センス無さ過ぎですよ。」
「そっかぁ~。この色はウニの色かぁ~。目玉焼きの黄身の粘土を使ったんだよ。玉子の黄身はウニの色・・・っと。」
「いずれにしても、」
「いずれにしても?。」
「まだまだだね。」