「お布団の色が変わりましたね、お父さん。ベッドで寝ても良いですか?。」
「ごめん、それはダメなんだわ。女の子用だし、これは商品だから。」
「そうですか?、ベッドで寝ちゃダメなんですか?。」
「サヨリちゃんには青いベッドがあるでしょ?。それで我慢して下さいよ。」
「でも、ボクがここにいる意味が分かりません。ボクのいない間にベッドだけ撮影したら良いでしょ?。」
「だって、サヨリちゃんが写っている方が、リアリティあるじゃん。モデルですよ、モデル。よっ、キャットモデラー!。」
「プラモデラーみたいに呼ばないで下さい、お父さん。ところで、ボクのギャラは発生しますよね?。肖像権とかあるわけだし。」
「ノーギャラですが、何か?。」
「お前はビチクソ丸かっ!。」
女の子のベッドはピンク色
「ねぇ。これ、おいくら?。きっと、お高いんでしょ?。」
「どこのマダムやねん。お値段は聞いてませんよ。ベッドと掛け布団と敷布団と枕の4点セットで販売するんじゃないかな?。バラ売りしたら送料が掛かるから。逆に言えば、セットで買った方がお得だから。それと、ベッドを作ったのは大工さんなんだって。」
「そうなんですか。・・・そろそろ寝ても良い?。寝ている写真の方がインパクトありますよ。ちょっとだけなら分かりやしないって。」
「ダメなんだって、サヨリちゃん。でも、ブルーのベッドが来てからというもの、普通にベッドで寝ているよね?。どういう心境の変化かな?。」
「言っときますけど、お父さん。猫という生き物は、少しでも高い場所を好みます。というのも、ボクら内では、高い場所にいる事で己の優位性を主張するのです。だから、家でも事務局でも高い場所で寝ているでしょう?。そういう事です。」
「まぁ、そうだけれど。このベッドの高さなんて些細なものだよ。床にベッドを置いていても、わざわざそっちで寝ているよね。それは何でさ?。」
「お父さんはホントに分かっていない。猫心というものが理解出来ていませんね。猫は高いところとフワフワをこよなく愛する生き物なのです。」
「そっか、だからかぁ。だったら、高い場所にフワフワを置いておけば、そこで寝るわけだね。という事は、このベッドの足の長さをもっと長くしたら、もっと嬉しとでも言うのかな?。」
「その通り!、高い場所とフワフワは、ボクらニャンコのおご馳走です。じゃぁ~、もう良いよね?。ベッドに乗っても。」
「それは、ダメ!。」
「さっきからじっとベッドを狙っているけれど、お布団に触らないで下さいよ、サヨリちゃん。怖くってキミから目が離せないわ。ベッドを汚しでもしたら、おいで姐さんにぶっ殺されますから。気をつけろ!。」
「それはそうと、お父さん。ボクのベットはどこですか?。」
「はいはい。写真撮影も終わったから、キミのベッドに置き換えますね。」
「にゃぁ~。」
(二時間後…。)
事務局入りした日のサヨリちゃんは、だいだいベッドで爆睡生活。夏は暑くて無理でしょうけれど、これからの寒い時期の間はベッドにお世話になりそうです。そんなお父さん、サヨリちゃんのコタツが欲しいと、ダメ元で書いておきます。
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