2024-05-05

日曜日(ブログ王スピンオフ)

この手紙は、作家デビューへの架け橋ですよ

のんと楽しいクリスマスを過ごした翌年。地元大学への入学切符を手に入れた俺の元へ、青葉導人と名乗る人物から手紙が届いた。俺は思った───詐欺かもしれない。とてもじゃないけど、こんなの俺の手に負えない。だから、次の一手は決まってる! 桜木だ。俺は手紙を手に持って、ゲンちゃんうどんに桜木を誘った。この手紙が、俺の人生のターニングポイントになるとも知らずに……。 「ごめんな……桜木、上京の準備で忙しいところ。こんな手紙が来たんだけど……俺、バカだから手に負えなくて……」  桜木が俺宛の手紙に目をとおすと、ぱっと表情が明るくなった。 「こんな手がありましたか……」  明るい顔で意味深な言葉を口ずさむ。 ...