「たくさん作りましたね、お父さん。焼いたらクッキーの出来上がりです。」
「これ、クッキーだけれど食べられないよ、サヨリちゃん。残念でした。」
「ケッ！、また粘土かっ。
このタイミングでクッキーって、バレンタインデー狙いですか？。あざといですけど、お父さん。題名に『バレンタイン』を入れないと、SEO効果はありませんよ。それこそ猫も杓子もバレンタインネタを増産中ですから。」
「何を言っているのかな？。僕には意味が分からないのだけれど、サヨリちゃん。バレンタインデーが近いからクッキーを作ったんだよ。」
「だから、バレンタインデー狙いじゃないですか。キーワード狩りしてんじゃないですか。」
「猫のクッキーは二種類作ったよ。こっちはクッキー生地のやつ。」
「キーワードの件はスルーですか、お父さん。はいはい、それでもう１個は？。」
「こっちはツルツルしたタイプ。チョコレートでコーティングしたクッキーへの転用も可能だよ。」
「ちょっと待ってください、お父さん。最初のは、型取りを失敗したから調整した結果ですよね。もう、お父さんの行動パターンは見え見えです。」
「デヘッ！、バレたか。」
「デヘッ！じゃねーよ。この後はどうするの？。」
「内緒だよ。２～３日、こいつを乾かしてからヤスリをかけて色を塗ったら完成だよ。」
「それだけですか？、お父さん。ボクにはお父さんが、無意味にこんなに沢山のクッキーを作る人間だとは思えませんけど。何を企んでいるのかな？。」
「そんなに深読みしないでよ、サヨリちゃん。全ては出来てからのお楽しみ、お楽しみ。」
「なるほどねぇ～、そういう事か、にゃ、にゃ、にゃ。」
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