「残念だったね、サヨリちゃん。」
「残念でしたね、お父さん。」
「藤井四段の30連勝に期待をしていたのだけれども、連勝は今日でストップしてしまったね。」
「でも、14歳で29連勝って凄い記録ですよ。これからも応援しますし、藤井四段はこれからもっと強くなります!。これは絶対です。」
「そうだよね。サヨリちゃんは藤井四段のファンだもんね。ずっと応援するって言ってたもんね。」
「そうですよ。将棋というゲームは神様がいるならきっと神様から人間への贈り物なのですから。きっと、その贈り物を一番理解出来る棋士になりますよ。」
「ところでサヨリちゃん。キミは将棋に対して紳士だね。将棋盤の前でキチンと座って盤面を見るんだね。」
「当たり前です。今、将棋の勉強をしているのですから。お父さん、だらりとしないで、キチンと正座して下さいね。」
「今日は気合が入っているね。でも、サヨリちゃん。じっと見ているばかりでは、将棋は上手くならないよ。全然、駒が進んでいないじゃないか。」
「お父さん、世の中の仕組みが分かっていないようですね。ボクが将棋を指せる筈が無いじゃないですか。ボクに出来る事は、将棋やってますよ~っていうポーズだけですよ。棋譜を覚えるのがお父さんのお仕事です。ボクは、あくまでも盤面を見るだけでのお役目です。」
「将棋の解明なんて、千年生きても足りないらしいぞ。それをお父さんに要求するのかい?。それは無理というものだよ。」
「だったらポーズだけでもやって下さい。今日は藤井四段が目標ですニャ♪。」
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