「迂回ですか?お父さん。」
「迂回ルートだよ、サヨリちゃん。」
「ネタが切れちゃったんですか?。」
「切れちゃったぁ~。」
「切れちゃったかぁ~。」
「時間持たせて写真集ですか?、よくある手ですね。」
「アニメでも原作に追いつきそうになったら、やるだろ?、総集編っての。それと同じだと思ってくれればいいよ。」
「いわゆるひとつの手抜きですけどね。」
「瀬戸内海の砂浜を歩くサヨリちゃんの写真集、張り切ってどうぞ!。」
「誰と話してんの?。」
砂浜を歩く猫の写真
「いいねぇ、貫録あるねぇ。」
「ボクってこんな感じでしたっけ?。もっと線が細いと思っていました。」
「庵治の砂浜だけれど、ここの砂が一番砂してたね。サラサラしていて歩きやすかったんじゃない?。」
「サラサラして気持ちよかったですけれど、もう、砂が焼けちゃってたから熱かったですよ。」
「この頃は、まだ桜の頃だったからね。暑さには気を使わなかったけれど、濡れたら寒かったんじゃない?。」
「いえいえ、ボクは真冬でもお魚捕ってましたから大丈夫ですよ。何なら、捕まえて来ましょうか?。」
「ありがとう、結構です。」
「こっちの砂浜は広くて良かったよね。」
「広くって、逆にボクには困ることがありました。基本、隅っこを歩きたいタイプですから広すぎるのも問題ですよ。」
「そんな風には見えない歩き方だけれどね。」
「夕日を撮るなら、こっち方面じゃないとダメですね、お父さん。朝日を撮るなら、別の2か所でもよろしいですけど。」
「サヨリちゃんは夕陽が似合うね。」
「誰でも夕陽なら似合うと思いますよ、お父さん。」
「歩き疲れたから、防波堤で休憩して帰ったんだよね。」
「ボクはお父さんに抱っこされて自転車まで行きましたよね。」
「サヨリちゃんは写真で見ると可愛い感じなのだけれど、抱っこすると重たいからね。キミとの散歩に抱っこひもは必須アイテムだよ。」
「ボクはお父さんの首の上が良いです。」
「あれは、僕には辛いので抱っこひもです。」
「楽しかったよね、海。」
「楽しかったですよね、海。でも、暑くなってからは連れて行ってくれませんね。」
「夏は気温が高すぎるからね、サヨリちゃんの体には負担が掛かり過ぎちゃうよ。朝5時とかからなら行けそうだけれど、それはお父さんに負担が掛かっちゃうから勘弁して欲しいな。」
「夜なら大丈夫そうですね。」
「夜は全然オッケーだろうだけれど、写真は撮れないし、危なそうだから、出来る事なら明るい時間に行きたいね。まぁ、お盆が過ぎたら涼しくなるだろうから、1か月くらいは行かないと思うよ。」
「じゃぁ、どこへも行けないじゃないですか?、お父さん。」
「何を申すかサヨリ殿。普通に家の周りを歩いているじゃないの?。」
「それは、それ!。これは、これ!。」
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