2024-02-11

ブログ王スピンオフ

それぞれのバレンタイン

今日は、全国的にバレンタインの前日だった。 都会ではデパ地下が揺れる日らしい。けれど、こっちじゃマルナカがざわつく程度のことである。そして、俺にもオッツーにも無縁の日なのだからどうでもいい。 俺たちにチョコをくれるのはゆきだけである。毎年ゆきは、一粒だけチョコをくれる。ジャン=ポール・エヴァンのバレンタイン限定チョコだ。ゆきがパパに渡すついでに同じのをもう一箱買うのだ。それを、ママと一緒に食べている。俺たちのチョコはおこぼれである。だがしかし、これは、貴重なおこぼれだ。「はい、お・す・そ・義理♡ 先生に見つからないでね」 バレンタインの朝。そう言って、ゆきはチョコを渡すのだ。義理とはいえ、一個...