「何やってるんですか、お遍路さん。」
「僕を88箇所のお寺を巡礼している人のように呼ぶのはやめてくれないか?。ありがた過ぎて恐れ多いわ。僕はキミのお父さんだ。」
「すいません、噛みました。」
「わざとだろ?。」
「カミマにゃニャ。」
「ははぁ~~~!キター!!!、お遍路ニャンさま!。それはそうと、お遍路ニャン。これはうまい棒だよ。仕事先でもらったんだよ。プレミアムだよ、お値段もプレミアムで3倍だったんだって。」
「もはやシャアレベルの戦闘力ですね。赤いモビルスーツ並ですね。で、どうして寝ているボクと一緒に写真を撮ったんですか?。写真を撮るのは構いませんが、むしろ嬉しいですが、どうして寝込みを襲ったのですか?。」
「それは簡単な話だよ、サヨリちゃん。キミが起きている時に、ちゅーるの巨人みたいなうまい棒を見せるとはしゃぐだろ?。ゴロゴロしてスリスリして大変だろ?。」
「まぁ、確かに、こんな感じの形は大きくしたちゅーるに極似していますね。でもボクはそんなおバカではありませんよ、ゴロゴロ…。」
「ゴロゴロ言うてるやん。」
「それはそうとお父さん、『うまい棒プレミアム わさびソースの和風ステーキ味』は美味しかったですか?。ボクが再び眠っている間に食べたでしょ?。ゴミ箱にパッケージが捨てられていましたよ。」
「食べたよ。外見は普通のうまい棒だったよ。味はどういうんだろ?。刺激は強かったね。わさびの風味ってのが刺激的だったと思うよ。普通に美味しかったのだけれども、小さなお子さんには辛く感じるんじゃないかな?。僕としては、刺激的なたこ焼き味に近い気がしたよ。でもね、猫が食べられる代物じゃないから。」
「何で?。ボクが食べるのは駄目なんですか?。」
「そもそも、猫は人間の食べ物を食べる事は駄目なんだよ。なんつうの、塩分が高すぎて体に良くないんだよね。キミの体重と僕の体重の比率を考えれば分かるんだけれど、塩分を10分の1以下にしないと駄目なんだよ。逆に、僕がこの味の10倍のうまい棒を食べたとしよう。僕はどうなるのかな?。」
「ただでさえ、高血圧なおっさんで、おやじで、おじいさんなお父さんですから、即死しますね。即座に虹の橋を渡ってしまいますね。」
「だいがいな言い方だけれど、サヨリちゃん。キミの言い分は、ほぼほぼ正しいと思うのだけれど、おじいさん発言は撤回してくれ。」
「おじいちゃ~ん。」
「わざとだろ?。」
「おにぃにゃ~ん。」
「かわええ~。」
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