「どうしましたか?、お父さん。むっちゃうなされていましたよ。怖い夢でも見たのですか?。」
「怖い夢では無いのだけれど、気持ち悪い夢を見ていたよ。精神的にと言うよりも、生理的な気持ち悪さだったわ。」
「何が出てきたの?。貞子とか伽椰子とか?、そんな系の仲間たちですか?。」
「そんなんじゃないよ、『じょうじ』だよ。」
「テラフォーマーズ?。夢で火星へでも行ってたの?。」
ゴキブリの出て来る夢の意味
「昨日は寝つきが悪くってね、夢の前半は覚えていないのだけれど、知り合いの誰かと話をしていたら、足元にじょうじ(ゴキブリ)が出て来たんだよ。サイズは一般的だったかな?。」
「日常でもよくある事ですね、お父さん。」
「そうそう。でね、普通にスリッパで叩きました。ダイキで買った床が綺麗になるスリッパね。」
「今、履いているやつですね。500円で買ったのですね、分かります。」
「じょうじを叩いたら足が外れたんだよね。足が外れたじょうじは大暴れしていたのだけれど、トドメの一撃を喰らわそうとしたら。」
「喰らわそうとしたら?。」
「羽を広げて、僕の足元から飛んで来た。」
「それは怖いですね。で、お父さんはどうしたの?。」
「この経験は、過去に体験した事なんだ。幼稚園の頃、じょうじを退治しようとしたら、僕めがけて飛んで来たわ。その記憶と重なって、結構ビビったわ。ちなみに、その時の武器は丸めた新聞紙。お父さんはとっさに探したね。」
「何を?。」
「サヨリちゃんを。」
「何で?。」
「じょうじ退治のエキスパートと言えば、君以外にはあり得ませんよ。」
「ボクは助けに来ましたか?。」
「夢の中で、サヨリちゃんを見つける事は出来なかったよ。見つけたら、『サヨリちゃん!、引っかき攻撃だ!。』ってじょうじをやっつけたのにね。」
「ボクはポケットモンスターか?。」
「結局、僕のモンスターボールを使う事は無かったね。サヨリちゃんが居ないと思った瞬間、夢から覚めたのだけれど、お父さん、両手でしっかりとサーキュレーターのコードを握りしめていたよ。」
「何で、そんなの握りしめていたの?。」
「さぁ。」
「じょうじの夢って、意味があるのでしょうか?。それとも、何か思い当たるフシはありますか?。」
「そんなの無いね、お父さんの夢にゴジラは何度か登場したのだけれど、じょうじは初登場だよ。それだけにレアな夢だったよ。」
「さぁ、検索を始めよう!。」
「もはやお約束だね、仮面ライダーW。」
じょうじ(ゴキブリ)はコンプレックスの象徴
「インターネットで調べてみると、じょうじ(ゴキブリ)はコンプレックスの象徴のようですね。しかも、あまり良い夢では無いようですよ、にゃ、にゃ、にゃ、お気の毒。じょうじが近づいて来るのは、嫌いな人から言い寄られる暗示だそうですよ。」
「コンプレックスですか?。それなら山ほどありますが、何か?。それと今朝、嫌いな人と顔を合わせてしまったから、もう、大丈夫です。」
「開き直りましたね、お父さん。夢に登場したじょうじは1匹ですから、コンプレックスは1つですよ。複数のコンプレックスで悩んでいる時には、沢山のじょうじが出て来るそうです。」
「それは嫌だなぁ。」
「で、じょうじをやっつけたり食べたりする夢は、コンプレックスに立ち向かうマインドが働いているので吉夢ですが、じょうじに追いかけられている夢は凶夢ですね。お父さんの夢では、戦って、逆襲をされて、ボクを探して、見つからなくて目覚めたワケですから、結論の無い夢という扱いですね〜。お父さんらしく、中途半端な夢ですね。」
「中途半端だね〜。サヨリちゃんが出て来れば、何の問題も無くじょうじを駆逐出来たのに。こんな大切な時にどこへ行ってたの?。一緒に寝ていたクセに!。しっかりしてよ!。」
「うわぁ〜、逆ギレぇ〜。」
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