おくどさん 土日限定 市場直送さばきたてアジフライ

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おくどさん アジフライ定食
ぐるめ・試食

───20時出発、飯食って来い

徳島出発の2時間前、千円札1枚が作業員に支給された。そこは素直に喜ぶ場面なのだろうけれど、経験上よろしくない流れだった。裏があってもおもてなし。違和感というより、嫌な予感というやつだ。移動中は本屋で買った「大怪獣のあとしまつ」に目を通して現実逃避を決め込もう。

怪獣のあとしまつの本

映画は不評のようだけれど、200ページという薄さと610円というお手頃さで購入した。これなら2〜3時間で読めるだろう。今、この記事を書いてる時点で読了済みである。こんな結末ってアリなのかい?。下手な感想など書こうものなら庵野監督に申し訳が立たない。光のって…。昼ドラ好きならお気に召す設定かも?。

で、話は戻って、晩御飯のあとしまつ。

───とりあえず、何食べる?

18時ではうどん屋の選択肢は閉ざされる。CoCo壱、マック、すき家、吉野家。必然的にファーストフードに限定される。コンビニ弁当、ほっともっとの案も飛び出す。

───不健康で素敵なジャンクの世界

いつもの事だ。

あれこれ悩んでいる間にも時計の針は止まってくれない。ソレが始まったら、いつ帰れやも分からない。ダルマストーブを囲んでいても始まらない。考えるのも面倒で、僕は単独で銭湯の選択肢も考え始めた。

───そう言えば、会社来るとき、おくどさんガラガラだったっス

誰かがボソッと口ずさむ。

ナイスかも知れんぞ、ワトソン君!。達磨どよめく鶴の一声。満場一致で行き先が決まる。だったら、豚汁とおこわのセットでと腹を括った。

おくどさんでアジフライ

おくどさん

───ほんまにガラガラ

時刻は版飯時の18時半。飲食店の稼ぎ時だというのに店内は殺風景で殺伐としていた。客よりも店員が多い。テレビから今日のコロナの陽性者数が報じられる。今日も200人越え。四国では600を越えていた。

───コロナ減らねぇ〜な、アジフライの定食出来る?

あっさりと豚汁を捨て、僕はアジフライ定食を頼む。表の看板がそうさせた。だってそうでしょう?、市場直送だもの、さばきたてだもの、土日限定だもの。

───横恋慕、僕は割とチョロい男だ

市場直送さばきたてアジフライの看板

若い衆は、慢心の笑顔で鶏の唐揚げをお盆に乗せている。米は大盛り。いつの頃からか、お肉よりも魚を選ぶ自分に気づいてゾッとした。

───サヨリさん、おじいちゃんだよねぇ〜

若者よ、後で怪獣と一緒にあとしまつしてやっから覚悟しな。その前に、アジフライのあとしまつだ。若い衆は聞く耳持たずに鶏の唐揚げと格闘していた。

お前さん、飯食っている時は、いつもロボ超人みたいな呼吸音だな。

───ざっくり千円のアジフライ定食

土日限定 市場直送さばきたてアジフライは豪華に見えた。真っ先の目に飛び込んだのは大きな玉子焼きだった。花見、遠足、運動会。幾つになっても玉子焼きの黄色は目の保養になる。

厚切りにされた4枚のブリの刺身は、ワカメを座布団にふんずり返る牢屋主。3枚に下ろされたアジは骨までカリカリと食べられる。アジフライが乗せられたキャベツの千切りがダメになるクッションに見えた。そして、ご飯とお味噌汁。

市場直送さばきたてアジフライ

───ゴージャスな夕食だった

今年は不漁でスーパーでもお目に掛かれないブリの刺身。あるところにはあるんだなぁ。すまんな、サヨリ。愛猫に手を合わせながら一口頬張る。

うんメェ〜!。魚肉の厚さが食欲を増大させる。うちの猫、こんなの喰ってたんだなぁ。目の前がサヨリへの愛で霞む。少し涙が出る美味さだった。

おくどさん定番の玉子焼きは、飲めないくせにビールが飲みたくなるいつもの満足感。ご飯と味噌汁と玉子焼きだけで普通に喜べる3点セットだ。

───そして本丸のアジフライ

外はカリカリ、中はプリプリ。この子は、できる子。そんなのは一目でわかった。あれだ、そっちの鶏よりこっちのが全然美味いって。

───目でみて、鼻で嗅ぎ、舌で味わい、脳で楽しむ

今年のアジは身が太いのだろう。ブリに引けを取らないボリューム感。衣よりも身の方が全然大きい。香ばしいガリっとした音の後、魚肉の味と脂の旨味が舌を喜ばす。

綺麗に身から剥がされた背骨は、これでもかとカラリと揚がってバリバリと食える。忙しく胃袋がカルシウムを吸収する感じがした。

───あれ、これリピの予感

何をさせられるのか知らないけれど、いつ終わるのか分からない深夜作業もこれで頑張れる。

───鶏の唐揚げ班も終盤に差し掛かる

おくどさんシステムはセルフである。つまり、彼らが食べている鶏さんはアツアツでは無い。逆に冷え冷えなのである。

お気の毒。

その一方で、こやつは熱々、熱いは旨い。もうね、直火かってくらい激アツ。こんなの、口の中が火傷するからって、食べてる最中に火傷した。軽く重傷、結構痛い。ブリとは別の涙が流れる。

このあとしまつ、どうしよう。

───火傷も人生

そういう事です。

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