───何この子、芋の味しかしないジャン!
でも旨い、塩で化ける。
料理で一味足りないと感じた時、足してみるのは水か塩。経験上、それで問題が解決する場合が多い。極端な話、素材さえ良ければ味付けの肝は塩である。僕は無言で塩を取り出し、ポテトに振りかけ袋をブン回す。
塩は淡路島の藻塩だ。
───何やってんの?
ポカンと口を開けて僕を見る友人に、ポテトが入った紙袋を差し出す
───喰ってみ?、旨いから
人が驚いた時の反応は決まってる。スーっと瞳孔が開くもの。友人も同じ反応をみせた。目は口程に物を言う。半分、友人の口からポテトが飛び出していた。
美味しいんですけど、ココイチのフライドポテト
友人からの差し入れは、カレーハウスcoco壱番屋のフライドポテトだった。「記事ネタにしろ」という趣旨だ。期間限定のローストチキンスープカレーは?、ベジタブルスープカレーは?。記事ネタならそっとでしょ?。なぜカレーを買って来なかったの、ココイチなのに、馬鹿なの?。
───ココイチのポテトが美味くない
友人は僕に良くない事を書かせようとしていた。
つまり、クレームを書かせようとしているのだ。喧嘩両成敗、まずは食べてみないと答えが出ない。食べてみないと始まらない。見ただけで味の評価が出来るのなんて海原雄山くらいのものだ。
僕は、熱々のポテトを1本食べた。ジャガイモの味しかしなかった。全く塩気が無い。素材の味だけが口に残る。───塩気が足んね~、でも美味い。塩振ったらマックのポテトくらい美味くなるわ、可能性しか感じない。
───ここから先は冒頭のとおり
そこでネットの反応が気になる。ふたりしてリサーチを開始した。味が薄いという意見が多かった。その反面、好きという意見も少なくはない。ココイチでポテトだけを食べるという兵さえ存在する。総じて旨い。僕の意見もそうだった。
ココイチのフライドポテトは美味いのだ。
───しかも安い
店で食べるには塩が必要になるのだけれど、わざわざ、向いのホーム 路地裏の窓 そんなところにいるはずもない塩を探すくらいなら、テイクアウトがオススメだ。ヤマザキのハンバーガーとコカ・コーラとココイチのポテトがあれば、実質、マックセットの完成です。
敢えてポテトに塩を振らない理由は辛いカレーを食べるお客様への配慮なのだろう。辛さの刺激を受けた舌に対して薄味のフライドポテトは相性が良い。そもそも、今回のようにポテトを単体で購入する想定がココイチ側に無かったのかも知れない。
そう考えれば合点がいく。
───そして僕らは気づいていた
フライドポテトにケチャップが付くという事実。そして、僕らのポテトにケチャップが無いという事実。だからケチャップの写真が無い現実。気づたけれど黙ってた。だってそうでしょう?、言うだけ野暮で、それを言っちゃぁ~お終めぇ~よ。
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